全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月27日、2023年3月期通期(日本基準)の連結最終損益が894億7700万円の黒字(22年3月期は1436億2800万円の赤字)になったと発表した。2020年3月期以来、3期ぶりの黒字となった。日本の水際対策緩和でビジネス需要や訪日需要の回復が進み、国際線旅客収入が堅調に推移したことが奏功した。一方、3期連続で無配となった。
2023年3月期の売上高は1兆7074億8400万円(22年3月期比67.3%増)、営業損益が1200億3000万円の黒字(22年3月期は1731億2700万円の赤字)、経常損益が1118億1000万円の黒字(1849億3500万円の赤字)となった。
今期(24年3月期)の通期連結業績予想は、800億円の純利益を見込む。通期の国内線旅客はコロナ前と比べて平均85%、国際線は同70%まで回復を想定。国内線はANAHD傘下のLCCであるピーチ・アビエーション(APJ/MM)の旅客数を合算すると平均95%を目指す。
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