エアバスのファブリス・ブレジエ社長兼CEO(最高経営責任者)は10月21日、日本市場でのシェアを、現在の13%から2020年に25%、25年までには50%まで引き上げたいとの意向を示した。都内で開かれている世界経営者会議(日本経済新聞社など主催)の講演で述べた。
「(エアバスが日本で)成功を収めない理由はない」と話すブレジエCEOは、日本航空(JAL、9201)が導入するA350XWBと、スカイマーク(SKY、9204)が14年夏から国際線に投入するA380で、日本市場に打って出ると語った。
JALのA350導入については、「機材選定は政治的な局面が多いが、最終的に事業としての判断だったと思う。欧米の航空会社はエアバスとボーイング双方を購入しており、JALの判断は世界では一般的なもの」と述べた。
日本市場の特徴について、ブレジエCEOは「信頼の置ける、長期的なパートナーだと認められることが特に重要」と述べ、一朝一夕には信頼関係が築けないことを指摘した。
エアバスは現在、日本のサプライヤーから10億ドル規模の部品調達を行っているが、リスクシェアリングパートナーを増やしたいとの意向を示した。
また、企業経営においては、「社員との交流が必要であり、期待を決して裏切ってはならない」と語った。
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