日本航空(JAL/JL、9201)傘下の中長距離LCCであるZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)は4月13日、サザビーリーグ(東京・渋谷区)が展開するセレクトショップブランド「Ron Herman(ロンハーマン)」と業務提携したと発表した。コラボレーションロゴを描いた特別塗装機(ボーイング787-8型機、登録記号JA850J)を10月まで運航するほか、成田-ホノルル線でオリジナル商品を販売し、ハワイの環境保護活動などに取り組む。ZIPAIRが特別塗装機を運航するのは、2020年6月の就航以来初めて。
特別塗装機や商品販売のほか、海洋汚染などサステナブル(地球環境維持)に関する情報発信などを共同展開し、ハワイの環境保護につなげる。ロンハーマンもワイキキに店舗を展開している。
コラボロゴのデカールは機体後方の左右1カ所ずつのほか、乗客が乗降する左側2カ所のドア(L1・L2)にも小さいサイズのものを貼った。
機内販売で扱うのはボトルとビーチバッグ、タオルの3品。環境負荷や人権を考慮した素材を使用したといい、5月8日から特別塗装機の運航期限である夏ダイヤ最終日の10月28日までホノルル線で販売する。また、今後は特別塗装機のモデルプレーンの販売も予定しているという。
ハワイ州がレスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)を推進していることから、ZIPAIRはハワイの環境を守る活動に賛同し、4月からはホノルル線の定期便で代替航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)」の通年使用を世界で初めて開始するなどの取り組みを進めている。
特別塗装機となったJA850JはZIPAIRの5号機で、同社初の新造機。FAA(米国連邦航空局)の指示により、ボーイングが787の納入を一時停止していたことから、引き渡しが計画より遅れたが、3月18日夜に成田空港へ到着した。
座席数は従来と同じ2クラス290席で、フルフラットシートを採用したビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat(ジップ・フルフラット)」が18席、エコノミークラス「Standard(スタンダード)」が272席。5号機以外の5機はJALが運航していた機体をZIPAIRの仕様に改修して運航しており、化粧室(ラバトリー)の「ウォシュレット」は前方3カ所だったが、5号機はZIP Full-Flatがある前方エリアの残り2カ所も装備し、計5カ所に増えた。
5号機は成田-ホノルル線のほか、機材繰りにより他路線に投入する場合もあるという。
*写真は9枚。
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ZIPAIR搭乗記・サーチャージなしで経費削減
前編 片道3万円でバンコクへ
後編 バンコクまでネット無料
番外編 フルフラットシートで片道10万円
機内の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
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写真特集・ZIPAIR 787-8の機内
(1)フルフラット上級席ZIP Full-Flatは長時間も快適
(2)個人用モニターなし、タブレット置きと電源完備のレカロ製普通席
(3)LCC初のウォシュレット付きトイレ