英ヴァージン・グループ傘下で航空機による人工衛星の打ち上げを手掛ける米ヴァージン・オービット(カリフォルニア州)が経営難に陥り、事業を停止した。複数の現地報道によると、現地時間3月16日に事業を停止し、従業員の大半がレイオフされた。
ヴァージン・オービットはANAホールディングス(ANAHD、9202)とともに、日本国内での航空機を利用した人工衛星打ち上げ事業展開を計画。ヴァージンが「宇宙港」として提携する大分空港で、同社が保有するボーイング747-400型機を使った打ち上げを目指している。
航空機を利用すると、地上からの打ち上げと異なり天候による打ち上げ時期の調整が減少し、地上から垂直に打ち上げるよりもロケットに必要な燃料が少なくなるという。
ヴァージン・オービットは21日時点で声明を出していないが、事業売却などの選択肢も検討しているとみられる。
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