防衛省は1月23日、新たな重要装備品などの選定結果19件を公表した。このうち、航空機は海上自衛隊向け回転翼(ヘリコプター)哨戒機「SH-60K」の能力向上型の量産が決まった。
SH-60K能力向上型は、ステルス性が向上した海外の潜水艦に対する対潜戦の優位性を確保するため、既存のSH-60Kを置き換えるもの。搭載システムや飛行性能などを向上させた機体で、2015年度から開発試作が始まり、三菱重工業(7011)が2021年9月29日に試作機2機を防衛装備庁へ納入した。
対潜能力などは運用構想や具体的な整備計画の確認を含め、必要とされる水準を満たしていると判断。部隊で運用可能な見通しであることから、取得経費を2023年度予算案に計上した。
2022年8月時点の平均量産単価は約81億円。約80機取得時のライフサイクルコストは約1兆2483億円で、防衛省では引き続き精査していくという。
今回の選定結果では、研究開発で「極超音速誘導弾の研究」「島嶼防衛用高速滑空弾(能力向上型)の開発」「03式中距離地対空誘導弾(改善型)能力向上型の開発」「目標観測弾の開発」「UUV管制技術に関する研究」「新型機雷(小型機雷)の開発」が選定された。量産はSH-60K能力向上型に、「ドーザ(装甲付き)(仮称)」「次期装輪装甲車(人員輸送型)(仮称)」「UAV(中域用)機能向上型【量産】」「5.56mm機関銃MINIMI(B)」「新対人狙撃銃(仮称)」「92式信管(改善型)(仮称)」「12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)(仮称)」「島嶼防衛用高速滑空弾(仮称)」「哨戒機用新空対艦誘導弾」「静粛型動力装置搭載魚雷」「地上電波測定装置(J/FLR-4A)の換装」「トマホーク」が決定した。
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