香港新興のグレーターベイエアラインズ(HGB/HB)は1月12日、香港-成田線を開設した。日本初就航で、成田では空港の消防車による放水アーチの歓迎を受けた。中国本土に対する日本政府の水際対策強化により、一時は12日の就航が危ぶまれたが、対象地域の見直しで予定通り就航した。
成田線は週7往復(1日1往復)で、機材はボーイング737-800型機(1クラス189席)。運航スケジュールは、成田行きHB530便が香港を午前9時20分に出発し、午後2時50分に着く。折り返しの香港行きHB531便は午後4時に成田を出発して、午後8時15分に到着する。
12日の初便は、香港からHB530便(737-800、登録記号B-KJA)が午後2時10分に成田へ到着。折り返しとなる香港行きHB531便は午後3時56分に出発した。
グレーターベイは2020年設立の新興航空会社で、広東・香港・マカオを「グレーターベイエリア」として中国政府が開発を進めていることにちなむ。機材は737-800が3機で、2022年7月23日に1路線目の香港-バンコク(スワンナプーム)線、12月1日に台北(桃園)線を開設し、成田線は3路線目となった。12月27日に日本政府が中国本土からの入国者に対する水際対策を強化した際、香港・マカオも含まれていたため、同社は成田就航をいったん延期したが、その後香港・マカオが対象外になったことから、予定通り12日の就航となった。
12日に来日したスタンリー・フイCEO(最高経営責任者)は、キャセイパシフィック航空(CPA/CX)出身。香港ドラゴン航空(キャセイドラゴン航空を経てキャセイパシフィックに統合)のCEO時代には同社の成田就航などを手掛け、2007年から2015年までは香港空港公団のCEOを務めた。
フイCEOは「昨年半ばから(成田就航の)準備を始め、紆余曲折を経てようやくここまで来た。香港で日本は非常に重要な目的地だ」とあいさつした。フイCEOによると、今後は成田線の増便や、羽田や関西、中部、福岡などへの就航も検討していきたいという。
日本-香港間は大手のFSC(フルサービス航空会社)をはじめ、LCC(低コスト航空会社)も数多く就航しており、競争が激しい。フイCEOは「私たちはいわゆる大手の老舗航空会社ではなく、まだとても小さい。LCCとの中間に位置し、航空券がもっとも高い航空会社ではないが、LCCよりもはるかに良いものを提供していきたい」と意気込みを語った。
*写真は15枚(運航スケジュールは写真下に掲載)。
運航スケジュール
HB530 香港(09:20)→成田(14:50)運航日:毎日
HB531 成田(16:00)→香港(20:15)運航日:毎日
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