スカイマーク(SKY/BC、9204)の洞駿(ほら・はやお)社長は12月14日、国際線の定期便再開は当面計画していないものの、「極めて大きな検討事項」だと述べた。新型コロナの影響で痛んだ財務体質の改善を最優先するが、国際線のノウハウを維持するため、チャーター便の運航は需要に応じて検討していく。
14日に東証へ7年9カ月ぶりに再上場したスカイマークは、同社初の国際線定期便となる成田-サイパン線を2019年11月29日に開設。その後、コロナ影響で2020年3月25日の運航を最後に運休している。
洞社長は「正直申し上げて、2026年くらいまでは国際線再開の具体的な計画は持ち合わせていない」と述べ、国内線に注力する方針を示した。「だからといって諦めたわけではない。今後の戦略として、国際線再開は極めて大きな検討事項。検討を重ねて規律を守って、しっかりどこから飛ぶか、どの路線を飛ぶかを見極めて必ず成功するようにしたい」と述べた。
国際線定期便の再開を視野に、財務体質の改善状況を見ながらチャーター便を検討していくという。「国際線のノウハウを維持する必要があるので、需要があればチャーターを飛ばすことは考えている」と語った。
上場で資金を調達したことにより、スカイマークは機材更新を進める。現在はボーイング737-800型機(1クラス177席)が29機で、後継機として737 MAXを2025年から最大12機導入する。
2025年4-6月期から6機の737-8(737 MAX 8)を順次リース導入。リース契約とは別に、確定発注4機とオプション2機の最大6機の737 MAX導入をボーイングと基本合意しており、737 MAXの標準型である737-8と、超長胴型の737-10(737 MAX 10)の2機種を対象に検討を進め、正式契約の締結に向けてボーイングと協議していく。基本合意分の機体は、2026年度から順次導入する。
国際線定期便を再開する場合、財務改善ととともに機材が増える2026年度以降が検討時期になるという。
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