官公庁, 機体 — 2022年12月10日 16:49 JST

IHI、次期戦闘機のエンジン参画 日英伊が共同開発

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 IHI(7013)は、日本と英国、イタリアの3カ国が共同開発する次期戦闘機プロジェクトにエンジン担当企業として参画する。防衛省が2020年から着手している次期戦闘機開発にも参画しており、今後は国際共同開発に移行する。

防衛省が発表した次期戦闘機のイメージ(同省提供)

 日本はこれまで、航空自衛隊のF-2戦闘機の後継となる次期戦闘機の開発に向け、技術開発を進めてきた。IHIは戦闘機向けなどさまざまな航空機用エンジンの国内でのライセンス生産や、プロトタイプの開発を手掛けている。

 2018年6月29日には、将来の戦闘機用ジェットエンジンのプロトタイプで、アフターバーナー使用時の最大推力が15トン級の「XF9-1」を防衛装備庁の航空装備研究所へ納入している。

 2016年4月22日に初飛行した先進技術実証機「X-2」のエンジンで、IHIが手掛けたXF5-1は推力5トン、高圧タービン入口温度が1600度だった。XF9-1の開発では、最先端の材料技術や加工技術を随所に採り入れ、戦闘機用エンジンを研究開発する技術基盤の構築を進めてきた。

戦闘機用ジェットエンジンのプロトタイプ「XF9-1」(防衛装備庁の資料から)

戦闘機用ジェットエンジンのプロトタイプ「XF9-1」(IHIの資料から)

 日本と英国、イタリアの3カ国が12月9日に共同首脳声明を発表したことで、次期戦闘機は今後、日英伊3カ国共同の「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP:Global Combat Air Programme)」として開発を進め、3カ国すべてが将来に渡り最先端の戦闘航空能力を設計、配備、アップグレードできる枠組みとした。

 各国で開発主体となる企業は、機体が三菱重工業(7011)と英BAEシステムズ、伊レオナルド、エンジンはIHIと英ロールス・ロイス、伊アヴィオ、電子機器は三菱電機(6503)と英レオナルドUK、伊レオナルドで、各プロジェクトを統括していく。

 IHIは国際共同開発を契機に、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進や、パートナーとなる国への海外技術移転なども視野に、グローバルビジネスで活躍できる人材や高度な技術を持つエンジニアの育成などを進めたいという。

関連リンク
IHI
防衛省
航空自衛隊
Team Tempest(Royal Air Force)
三菱重工業
BAE Systems
Leonardo

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