エアバスは現地時間9月25日、A330-300型機を軽量化したタイプを提供すると発表した。中国やインド、中東など、人口増加により航空需要が増えている市場で、国内線や地域路線向けの機材として提供する。
航続距離は既存の長距離用A330-300の最大6100海里(1万1300キロ)に対し、軽量化型のA330-300は最大3000海里(5556キロ)。最大離陸重量は230トンを約200トンに抑える。
機体の軽量化は、客室内では重量が軽い薄型シートを装備し、ギャレー(厨房設備)などの改良で実現。国内線では不要のクルーレストも装備していない。また、エンジンのスラスト(推力)も抑えた。
エコノミー・クラスのシートピッチは18インチ(45.72センチ)で、席数は2クラス仕様で約400席。座席当たりの燃費と整備コストが削減され、既存の長距離用A330-300と比較して、運航コストを最大15%削減するという。
軽量化型のA330-300は、A350 XWBとA380で取り入れた最新技術を採用。コックピットでは、左右の操縦席にヘッドアップディスプレイを装備し、最新のナビゲーションシステムを搭載する。客室にはLED照明や多彩なムードライティングも備えている。また、無線LAN接続機能や最先端の機内エンターテインメントシステムを装備することもできる。