クリスマス恒例となった日本航空(JAL/JL、9201)の客室乗務員有志によるミュージックベル演奏チーム「JALベルスター」の練習が、10月に入り羽田空港内で行われている。
JALでは毎年年末に、ベルスターによるミュージックベル演奏を羽田空港などで披露。結成は1995年で、今年で28回目のクリスマスを迎える。今年は音楽経験がある2018年度入社から2020年度入社までの8人が選ばれた。全員がピアノ経験者で10年以上弾いている人が多く、ピアノに加えてフルートやサックス、トロンボーンといった管楽器や打楽器も演奏できるメンバーがいる。
3回目の練習となった19日は、合奏練習が進んでいる曲の確認や楽譜作りなどが行われた。ベルスターは前年のメンバー1人が翌年はリーダーとして参加し、演奏技術などを継承してきた。今年は2018年度入社の長谷川愛さんが昨年に続いて参加している。昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でステージ演奏は少なく、クリスマスはライブ配信を行った。
ベルスターは毎年テーマを掲げており、今年は「Wishes come true! 〜きらめく音色に想いをのせて〜」に決まった。長谷川さんは「コロナが落ち着いたとは言えませんが、会いたい人に会えるクリスマスシーズン、という思いを込めました」と話す。リーダーに任命された際は「選ばれると思っていなかったのでうれしかったです」と笑顔を見せた。
今年は地方都市や都内で演奏することから、披露する曲はクリスマスソングを多めにするという。「小さな子からお年寄りまで、誰にでもわかる曲を選びました」(長谷川さん)といい、歴代受け継がれてきたクリスマスソングの楽譜を基に、今年のメンバーによるアレンジを加えて演奏する。
今年のメンバーの多くは、学生時代にベルスターの演奏を聞き、入社後に自分もミュージックベルを演奏してみたいとの思いを温めていた。2020年度入社の野村佳乃子さんは、「学生時代、ベルスターのメンバーが歴代制服に身を包んで楽しく演奏している姿を見て気持ちが明るくなり、ベルスターの一員になりたいと思っていました」という。入社前にコロナの感染拡大が始まり、家で過ごす時間が長く体調を崩したこともあったといい、「今年は地方でも演奏できるので、コロナでまだ暗い気持ちの方にも、クリスマスソングなどで明るくなっていただける演奏をしたいです」と抱負を語った。
10月4日に結成された今年のメンバーは、8回の練習で12月の本番に臨む。演奏場所は都内のほか、札幌や函館、秋田、大分などを予定しており、鳥取三津子客室本部長によると、クリスマスには以前のように都内のホテルでも演奏を披露するという。
*写真は15枚。
JALベルスター2022(敬称略、括弧内は入社年度)
長谷川 愛(2018年度、リーダー)
岩本 奈々(2018年度)
田中 里佳(2019年度)
木下 加奈子(2019年度)
堤 真菜(2019年度)
佐野 令奈(2019年度)
荻原 真菜美(2020年度)
野村 佳乃子(2020年度)
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