エアライン, 官公庁 — 2022年10月11日 20:39 JST

水際対策緩和、入国上限撤廃 接種証明・陰性証明は継続

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 政府は10月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の水際対策を緩和した。1日あたりの入国者数の上限を撤廃し、個人旅行の解禁と短期訪日時のビザ免除を始めた。また、観光支援策として「全国旅行支援」も同日から始めた。

羽田空港第3ターミナルに到着した訪日客=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 これまでは1日当たりの入国者数を5万人に制限していたが、11日に撤廃。コロナの症状がなければ入国時の検査はない。一方、入国時に3回目のワクチン接種証明書か、滞在先を出発前72時間以内の陰性証明書のいずれかの提示は継続する。

 また、海外では主流の個人旅行客の入国を約2年半ぶりに解禁。短期訪日時のビザ免除は米国やカナダ、英国、ドイツ、フランス、トルコ、タイ、シンガポール、台湾、韓国、香港、豪州など68の国・地域に対するビザ免除措置が再開された。

 9月22日に岸田文雄首相が水際対策の緩和を表明後、航空各社の国際線の予約が増加。日本航空(JAL/JL、9201)では、海外から日本へ向かう国際線の11-12月分の予約が9月中旬と比べて3倍に増加した。JALの赤坂祐二社長は5日、予約動向について「東南アジアが多い。安全安心な日本で気分を変えたいのではないか」と述べ、「観光は円安の影響がすごく大きい」と指摘した。

 全日本空輸(ANA/NH)では、海外発の12-1月分の予約が5倍に増えた。

 シンガポール航空(SIA/SQ)によると、海外出張需要はこれまでも堅調だったが、円安によりシンガポールから日本を訪れる観光客の予約が、緩和表明後は大幅に増加しているという。

 今後見直しが議論されるのは、入国時の陰性証明だ。G7(先進7カ国)で現在も入国時に必要なのは日本と米国のみで、今後は出国時に陰性証明を取得できる医療機関が減少する可能性もあり、早期の見直しが求められることになりそうだ。

 また、国内旅行需要の喚起策である全国旅行支援は、東京都を除き11日にスタート。航空など公共交通機関と宿泊をセットにした旅行商品であれば1人1泊あたり8000円、宿泊のみは同5000円を割引の上限額として代金の40%が割り引かれ、目的地で使えるクーポン券は平日3000円、休日1000円を付与。期間は12月下旬までで、東京都は10月20日から12月20日まで。

羽田空港第3ターミナルに到着した訪日客=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

水際対策緩和と全国旅行支援の初日を迎えた羽田空港第1ターミナルの南ウイング=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

水際対策緩和と全国旅行支援の初日を迎えた羽田空港第1ターミナルの北ウイング=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

水際対策緩和と全国旅行支援の初日を迎えた羽田空港第2ターミナルの北ピア=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

水際対策緩和と全国旅行支援の初日を迎えた羽田空港第2ターミナルの南ピア=22年10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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首相官邸
ビザ(外務省)
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日本航空
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