日本航空(JAL/JL、9201)は10月5日、東京-フランクフルト線就航60周年記念イベントを成田空港で開いた。就航初期の4代目制服(1967年3月から70年6月)を着用した客室乗務員も参加して華を添えた。
JALのフランクフルト線は、1962年10月4日に羽田空港から南回りの週2往復で開設。コンベア880型機で羽田、香港、バンコク、カルカッタ、カラチ、クウェート、カイロ、ローマ、フランクフルト、ロンドンと飛行した。1969年4月2日からは北回り欧州線のフランクフルト寄港がスタートし、ダグラスDC-8-53型機が使用された。
初めて「ジャンボ」の愛称を持つボーイング747型機が投入されたのは1973年3月31日で、1974年4月5日にはモスクワ経由のフランクフルト線がDC-8-62で開設された。1978年1月10日からはルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)とのコードシェア(共同運航)で、羽田-ハンブルク-フランクフルト線の運航を747-200で始め、成田空港が同年5月20日に開港後は成田発着になった。
成田-フランクフルト線の直行便化は1988年4月2日からで、機材は747-300。1990年4月1日からは747-300によるデイリー運航(週7往復)となり、1994年10月24日にはフランクフルト空港にJAL直営ラウンジがオープンした。
また、ボーイング787-8型機の国際線新仕様機「スカイスイート787」は成田-フランクフルト線が初便となり、2014年12月1日に就航。現在の機材は長胴型となる787-9の長距離国際線仕様(E71)で、座席数は3クラス195席(ビジネス44席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席)となる。
JALの赤坂祐二社長は、「ドイツの就航地はフランクフルトが最初で、その後はハンブルクやデュッセルドルフなどに就航したが、フランクフルトだけは60年一環して運航してきた。ドイツの正面玄関と言って過言ではない」とあいさつした。
5日のフランクフルト行きJL407便(787-9、登録記号JA864J)は、成田の62番スポットを午前9時24分に出発。A滑走路(RWY34L)を同43分に離陸した。ロシアのウクライナ侵攻の影響により、北回りでフランクフルトへ向かっている。乗客は140人(幼児なし)でビジネスクラス29人、プレミアムエコノミー21人、エコノミー90人だった。乗員はパイロット4人、客室乗務員10人が乗務している。
JALは1日から、成田に新設した医薬専用定温庫「JAL MEDI PORT(JALメディポート)」を用いた保管サービスを開始。フランクフルトからは高単価な貨物であるワクチンなどの医薬品なども運ぶ。
運航スケジュール
JL407 成田(09:15)→フランクフルト(17:50)
JL408 フランクフルト(19:40)→成田(翌日16:10)
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