日本航空(JAL/JL、9201)は10月3日、2023年度入社の新入社員を対象にした内定式を羽田空港で開いた。自社養成パイロット訓練生と客室乗務員、業務企画職の計303人が出席した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、客室乗務員の内定式は3年ぶり、業務企画職は2年ぶりとなった。
内定式に出席した人の職種は、業務企画職の事務系、数理・IT系、技術系、自社養成パイロットの運航乗務職、客室乗務職。業務企画職は約100人、運航乗務職は約80人、客室乗務職は約120人が内定し、「アスリート社員」として陸上・女子走幅跳の高良彩花選手(筑波大)、パラ陸上・走幅跳の鈴木雄大選手(日体大)、スキー・ノルディック複合の谷地宙選手(早大)の3選手の入社が内定した。
JALの赤坂祐二社長は、「思い描いたような学生生活にならなかったかもしれないが、必ず今後の人生の教訓になると思う。コロナで手前みそかもしれないが、私たちの仕事がいかに大事なのかと、地球環境問題の重要性を改めて気づかされた。これからの反転攻勢で飛行機を飛ばすことを回復させるだけではなく、社会問題をどうやって行くかをしっかり考え、実行していきたいので、ぜひ皆さんのお力をお貸しいただきたい。残りの学生生活を悔いのないよう送って欲しい」と激励した。
3年ぶりの内定式となった客室乗務員の小林なつなさんは、「就職活動で情報が少なく不安でしたが純粋にうれしいです。一人でも多くのお客さまに日本航空を選んで良かったと思われる客室乗務員になりたいです」と話した。
2年ぶりの採用となった業務企画職で、数理・IT系の谷澤涼太さんは、「一緒に働く同期と会うことで、より4月から働くのが楽しみになりました」と、対面での内定式を喜んでいた。
対面での内定式を終えた赤坂社長は「(オンライン形式と比べて)ひとり一人の顔が見えるのと見えないのは違う。日常が戻ってきたことを実感した。多くの若い方に航空業界を選んでもらえるのかと不安だったが、2年間ブランクがあったので、埋めるくらいの大活躍をしてもらいたい」と、コロナで大きな打撃を受けた航空業界を目指してくれた学生たちに感謝の意を示した。
また、「若い方は社会課題にも関心が高い」(赤坂社長)と述べ、CO2(二酸化硫黄)の排出量削減など、航空業界が直面する環境負荷低減についても、新入社員に期待しているという。
*写真は14枚。
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日本航空
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