羽田空港のターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)は、第2ターミナル本館と北側サテライトを結ぶ建設工事について、大成建設(1801)と契約したことを8月3日に発表した。2020年12月に報じた第2ターミナル拡充工事(関連記事)で、現在は連絡バスで結んでいる本館とサテライトが、徒歩で移動できるようになる。開業は2025年3月ごろを予定している。
第2ターミナルは2004年12月1日に開業した本館のほか、2018年12月10日に供用開始となった本館北側のサテライト施設がある。サテライトは、建設当初から本館との接続を想定した構造になっているが、これまでは本館とサテライトの間に政府専用機の発着などに使う貴賓室があったため、連絡バスで結んでいた。
貴賓室は2020年10月に、東側貨物地区の北側に新設された新施設へ移転したため、第2ターミナル本館北側とサテライトを結ぶ通路とスポットを整備できるようになった。増築に伴い、本館北側の搭乗口やスポットを2カ所閉鎖するため、スポットは3つ新設されるが、増減数としては1カ所増となる。
2021年3月に公募増資などで調達した資金を投入。公募時に示した第2ターミナル本館と北サテライト接続工事の投資額は、300億円を計画している。
第2ターミナルは2020年3月29日に、南側の国内線エリアを改修した国際線施設が開業。同日開始の夏ダイヤでは、全日本空輸(ANA/NH)の国際線羽田路線の6割にあたる21路線が第2出発、残り14路線が第3から出発する計画だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、ANAの国際線は現在第3ターミナルのみ使用している。
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