アジア太平洋地域でデモンストレーションツアーを実施したエアバスのA220型機が5月10日夜、最後の訪問先となった仙台空港から離日した。ラトビアのエア・バルティック(BTI/BT)の機体(A220-300、登録記号YL-ABH)を使用し、大きな窓や手荷物収納棚を備える快適性や環境性能の高さを羽田と仙台で日本の航空関係者にアピールした。
A220は豪シドニーを皮切りにシンガポール、ベトナムのハノイを訪れ、羽田には8日に到着。9日に航空関係者向け見学会を開き、10日午前11時すぎに羽田をBT9808便として出発し、仙台へ向かった。仙台でも同様の見学会を開催後、午後5時37分ごろBT9809便として離陸した。BT9809便はハノイで給油後、ドバイを経てエア・バルティックが拠点を置くラトビアの首都リガへ向かう。
A220は、カナダのボンバルディアが開発した小型旅客機「Cシリーズ」の事業会社をエアバスが2018年7月に買収し、名称を変更したもの。すべてが新設計の機体で、部品を9割以上共通化したA220-100(旧CS100)とA220-300(CS300)の2機種で構成され、メーカー標準座席数はA220-100が100-130席、A220-300は130-160席となる。
エンジンは低燃費・低騒音が売りとなる米プラット&ホイットニー(PW)社製PW1500Gを採用。最長6300キロ(3400海里)をノンストップで飛行できる。東京を起点とした場合、香港やベトナムのホーチミン、ハノイ、タイのバンコク、シンガポールなどを結ぶことができる。
エア・バルティックはA220-300のローンチカスタマーで、50機を発注し34機を運航中。座席数は145席で、ボーイング737型機とボンバルディアQ400(現デ・ハビランド・カナダDash 8-400)型機の2機種をA220-300で置き換えた。今回のツアーに使用された機体は、4月23日に引き渡されたばかり。
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Airbus
Air Baltic
仙台国際空港
羽田から仙台へ
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羽田到着と内覧
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セントレアでのデモフライト動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
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A220
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