企業 — 2022年5月8日 17:20 JST

日本空港ビル、ガラス天井や倉庫に放射冷却素材 自然現象で室温下げる

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 日本空港ビルデング(9706)は、販売代理店を務める放射冷却の原理を応用した放射冷却素材「Radi-Cool(ラディクール)」を大成建設(1801)の技術センター(横浜市戸塚区)にこのほど施工した。

ラディクールを施工したガラス天井(空ビル提供)

ラディクールを施工した倉庫(空ビル提供)

 ラディクールはラディクール ジャパン社(東京・中央区)が開発。太陽光を反射し、自然現象の熱放射を用いて室内の熱も放射することで、エネルギーを使わずに室温を下げられる。フィルムと塗料の2種類あり、センター内ガラス天井にフィルム、倉庫外面に塗料を使用した。

 空ビルは羽田空港のターミナルなどを運営しており、ラディクールの導入効果を羽田などで検証したところ、室内温度が約13-17%低下することが確認できたという。

 空ビルは、2022年3月期通期の連結業績予想を4月27日に下方修正。最終損益は251億円の赤字を見込んでおり、コロナ影響で空港運営会社も厳しい経営状況が続く。ESG(環境・社会・企業統治)経営が求められる中、同社は省エネ対策や温室効果ガス排出対策の一環として、ラディクールの販売を進めていく。また、INFORICH(インフォリッチ、渋谷区)のスマートフォン充電器レンタルサービス「ChargeSPOT(チャージスポット)」の代理店も務めており、長崎空港など地方空港を中心に設置している。

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