ゴールデンウイーク初日の4月29日夜、全日本空輸(ANA/NH)のホノルル線が満席に近い状態で羽田空港を出発した。ホノルル線がほぼ満席になるのは2020年2月以来2年ぶり。
—記事の概要—
・GW予約数ハワイ4倍超
・井上社長「ハワイ戻ってきた」
・上級ラウンジで新サービス
GW予約数ハワイ4倍超
29日のホノルル行きNH186便には、3クラス246席(ビジネス40席、プレミアムエコノミー14席、エコノミー192席)仕様のボーイング787-9型機(登録記号JA921A)を投入。223人(うち幼児9人)が利用し、ロードファクター(座席利用率、L/F)は87.0%だった。同便は2年ぶりに“ほぼ満席”状態で、羽田空港第3ターミナル109番スポット(駐機場)を定刻より10分遅れの午後10時5分に出発した。
ANAの羽田-ホノルル線は通常は1日往復で、5月9日までは3日から5日を除き1日1往復運航する。ゴールデンウイーク明けは週3往復となる。
4月29日から5月8日までのゴールデンウイーク期間中、ANAのハワイ路線は提供座席数が前年同期比2.59倍(19年同期比78.4%減)の3166席、予約数は4.28倍(83.0%減)の2101人と大幅に増加。予約率は66.4%となっている。ANAによると、4月29日と5月2日のホノルル行きNH186便と、現地時間5月6日の羽田行きNH185便は予約率が9割を超え、ほぼ満席だという。
前回満席だったのは、2020年2月7日の羽田発ホノルル行きNH186便だった。
井上社長「ハワイ戻ってきた」
ANAの井上慎一社長によると、ハワイ路線はこれまでの2年間で利用客から復活の要望が多かったという。ほぼ満席状態となった29日のホノルル行きを「ハワイが戻ってきた。(利用客の)思いの強さを感じた」と評価。29日のゴールデンウイーク初日は「うれしくてアロハを着てきた」という。
また、ハワイ路線は段階的に増便を予定している。週3往復の羽田-ホノルル線は、5月28日から週4往復に増便し、7月1日からは週5往復にさらに増便。このほか7月1日からは成田-ホノルル線を週2往復で再開し、総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」を再投入する(関連記事)。7月からの東京(羽田・成田)-ホノルル間は1日1往復運航となる。
井上社長は7月以降のハワイ路線について「毎日ハワイ。万全の準備を整え、夏休みに備える」と注力する意向を示した。
上級ラウンジで新サービス
また25日から、国際線ラウンジで時間帯により食事の提供内容が変わるサービス「SUITE DINING」を、羽田と成田にあるANAのマイレージ最上級会員向け「ANAスイートラウンジ(SUITE LOUNGE)」でスタート。和食と洋食をワントレーに配膳し、午前11時までは朝食、午前11時以降は昼夕食メニューを用意するもので、手持ちのスマートフォンで食事を注文する(関連記事)。
繁忙期前に新サービスを開始し、夏休み以降の旅客需要取り込み強化を図る。
関連リンク
全日本空輸
7月からA380再投入
・ANA、A380を7月から定期便再投入 ホノルル週2往復(22年4月29日)
ゴールデンウイーク
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ANAスイートラウンジでの新サービス
・ANA、上級ラウンジでワントレー和洋食 スマホ注文、時間帯でメニュー異なる(22年4月25日)
【お詫び】
3段落目の羽田-ホノルル線について、当初「通常は1日2往復」としていましたが、正しくは「1日1往復」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(22年4月30日 01:47 JST)