エンブラエルは現地時間4月15日、ベトナムでE190-E2に特別塗装を施したデモンストレーション機「TechShark(テックシャーク)」(登録記号2-RLET)を航空関係者向けに披露したと発表した。12日から14日までの3日間の日程で、首都ハノイやホーチミン、コンダオを巡った。
E190-E2は、大型機の乗り入れが制限されている滑走路が短い地方空港にも就航できる。デモンストレーションツアーでは、燃費の良さや静粛性をアピールした。テックシャークは、2月に開かれたシンガポール航空ショーでお披露目されたデモ機で、機体に施されたユニークなデザインは、エンブラエルの最新ジェット機であるE2シリーズの高度な技術革新と効率性を表現した。
同機はノルウェーの地域航空会社ヴィデロー航空(WIF/WF)がエンブラエルからのリース導入で運航していたもので、当時の登録記号はLN-WEXだった。現在はエンブラエルのデモ機として、英国王室の属領ガーンジー島籍で登録されている。ヴィデロー航空は2018年4月24日に、E190-E2による世界初の定期便を運航した。
E190-E2は、3機種で構成する次世代リージョナルジェット機「E2シリーズ」のうち、最初に実用化した機体で、2018年4月から納入を始めた。従来のエンブラエル170(E170)とE175、E190、E195で構成する「Eジェット」の後継機で、E175-E2とE190-E2、E195-E2からなる。新型エンジンや新設計の主翼、主脚の格納した際のドアなどで、燃費を向上させた。E190-E2のメーカー標準座席数は1クラス106席、2クラス97席で、最大114席を設定できる。
また、今回のツアーに合わせてベトナムの航空領域の将来像を示す報告書「Embraer White Paper Vietnam」を公表した。
関連リンク
Embraer
Embraer White Paper Vietnam
特集・エンブラエルが考える将来の航空市場
(1)「次世代ターボプロップ機は27年ごろ」
(2)日本は20年間で120機のリージョナル機需要
E195-E2
・CAにやさしい手荷物収納棚やシート 特集・エンブラエルE195-E2の機内(20年2月25日)
E190-E2機内の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・E190-E2 Media flight at Funborough Air Show 2018
E190-E2搭乗記
・エンブラエル、E190-E2初のメディアフライト MRJ最大のライバル、ファンボロー開幕前に(18年7月16日)