エアライン, 官公庁, 空港 — 2022年3月28日 12:20 JST

下地島空港、羽田発着枠獲得へ決意新たに スカイマーク洞社長「全力で取り組む」

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 夏ダイヤ初日の3月27日、下地島空港の受入環境整備などを協議する下地島空港活性化協議会と、スカイマーク(SKY/BC)の両者が、羽田空港の発着枠獲得に向けたイベントを同空港で共同開催した。国土交通省が配分する羽田空港国内線の「政策コンテスト枠」獲得を目指す取り組みで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による需要減少などを考慮し、前日26日まで1年間実施されたトライアル期間が1年延長となり、2023年3月までの実績でスカイマークの羽田-下地島線か、日本航空(JAL/JL、9201)の三沢線のいずれかに最終的な配分が決まる見込み。

発着枠獲得に向けたイベントで下地島空港への来島者に記念品を手渡すスカイマークの洞社長(手前、SAMCO提供)

 スカイマークの羽田-下地島線は、2020年冬ダイヤ初日の同年10月25日に開設。1日1往復運航している。27日のイベントには同協議会の会長を務める宮古島市の座喜味(ざきみ)一幸市長と、同空港のターミナルを運営する下地島エアポートマネジメント(SAMCO)の伴野賢太郎社長、スカイマークの洞駿(ほら・はやお)社長らが参加し、羽田から到着したBC613便の乗客131人を出迎えた。来島者には到着口で記念品を配布したほか、地元の市立伊良部島小学校の6年生37人が沖縄の伝統芸能「エイサー」を披露し、到着客を歓迎した。

 座喜味市長はトライアル期間の延長を受け、「羽田-下地島線は宮古島の観光振興にとって重要な路線。官民一体で利用促進に取り組み、発着枠の獲得と島の観光産業の活性化を目指す」とコメント。洞社長も「政策コンテスト枠に全力で取り組み、長期的に宮古島の観光振興と地方創生に貢献する」と決意を新たにした。

 政策コンテスト枠は、地方自治体と航空会社が共同で地方路線の利用者を増やすアイデアを出し合い、優れた提案に羽田の国内線発着枠を計5枠配分するもの。7空港が応募し、鳥取と石見、山形、大館能代の上位4空港に1枠ずつ配分されたが、得票数が3票差と僅差だった5位の三沢と6位の下地島の2空港は、トライアル運航の実績を有識者が再評価して最終決定することになった。

 27日には、政策コンテスト枠獲得を争っている三沢空港でも同様のイベントが行われた。三沢市など地元関係者とJALが決起集会を開き、三沢市の小檜山吉紀市長や、JAL青森支店の安井勝一支店長らが参加。乗客に記念品を手渡した(関連記事)。

発着枠獲得に向けたイベントで下地島空港への来島者を出迎えた下地島空港活性化協議会のメンバーと伊良部島小の児童ら(SAMCO提供)

関連リンク
国土交通省
羽田空港
みやこ下地島空港ターミナル
スカイマーク

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