アイルランドのダブリンに本社を置く大手航空機リース会社SMBCアビエーションキャピタルが、ロシアの航空会社に対してリース契約の解除を通告した。ロイター通信が3月15日に報じた。EU(欧州連合)の行政執行機関であるEC(欧州委員会)は対ロシア制裁の一環で、航空機リース会社に対してロシアの航空会社との契約を28日までに解除するよう指示している。
SMBCアビエーションキャピタルは、アエロフロート・ロシア航空(AFL/SU)やS7航空(SBI/S7)、ウラル航空(SVR/U6)などロシアの航空会社に35機リース。SMBCアビエーションキャピタルのウェブサイトによると、2021年12月31日時点で356機の航空機を保有しており、ロシアの航空会社にはエアバスA320neoなどをリースしている。
同社は三井住友フィナンシャルグループ(8316)と住友商事(8053)の関連会社。英国大手金融機関ロイヤルバンク・オブ・スコットランドグループ(RBS)傘下の航空機リース事業を、2012年6月に共同買収して運営を開始した。ロシアでの事業はRBS時代の2006年からで、アエロフロート向けに7機のA320をリースしたことからスタートした。
ロシアの航空会社が運航している航空機は駐機中のものも含めて約1000機あり、英国のデータ分析会社シリウムによると、およそ半分の約500機がロシア国外からのリース機になっている。また、航空会社ごとの保有機材を見ると、約1000機のうちアエロフロートが約180機、S7が約100機などとなっている。
航空機リース世界最大手のエアキャップも、2月28日にロシアでの航空機リースを停止すると発表。150機以上の航空機をロシアの航空会社へリースしていた。
ロシアのタス通信は現地時間14日、ロシアの航空会社が外国企業からリース契約している航空機に対し、プーチン大統領が使用権を与える大統領令に署名したと伝えた。欧米を中心としたロシア制裁への対抗措置で、自国の国内線の運航を認めている。
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SMBC Aviation Capital
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