川崎重工業(7012)は、簡単な手配でヘリコプターを利用できる「ヘリコプターWeb手配サービス」(仮称)の開発を始めた。将来的には「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸機)などのエアモビリティへの展開も視野に入れており、2022年度中のサービス開始を目指す。
川重によると、国内でヘリコプター運航会社が運航しているヘリは約400機ある。一方、鉄道や航空会社の定期便のように乗りたい人が簡単に利用できるものではないことから、ヘリを製造する企業としての運航会社との関係や申請ノウハウを生かし、ワンストップで利用可能なヘリ移動サービスを構築する。
同サービスは、スマートフォンなどで出発地と目的地を入力するだけでヘリの手配を「いつでも」「どこでも」「だれでも」オンラインで簡単にできることを目指す。オンラインによる短時間での利用可能なヘリ手配に加え、搭乗前後の移動など周辺サービスを含めた提案や手配を提供することで、時刻表や渋滞にとらわれない新しいモビリティサービスを実現させる。
2020年4月に開始した社内公募制度「ビジネスアイデアチャレンジ」の枠組みで発案された。同サービスの活用事例として、川重が国立公園のオフィシャルパートナーを務めていることから、長時間の移動が困難な人でも公園を利用できる移動手段の検討を進めているという。
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川崎重工業
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