エアバスは現地時間2月16日、エティハド航空(ETD/EY)とA350F貨物機の導入に向けて基本合意書(LoI)を締結したと発表した。7機導入する計画で、同社のA350ファミリーは受領済みの5機のA350-1000と合わせて12機になる。
開発中のA350Fは大型旅客機A350の貨物型で、最大離陸重量は319トン、ペイロードは最大109トン、航続距離は8700キロメートル(4700海里)。全長は70.8メートルで、A350-900の66.8メートルとA350-1000の73.79メートルの間の長さとなる。エアバスによると、胴体の長さと容量は、業界標準のパレットや貨物コンテナに最適化したといい、機体後部左側に貨物ドアを設けた。
エンジンは、ロールス・ロイスのA350向けエンジン「Trent XWB(トレントXWB)」のうち、A350-1000向けのTrent XWB-97が採用された。燃費とCO2(二酸化炭素)排出量はボーイング777F貨物機と比べて20%以上少なくなるという。また、2027年に発効するICAO(国際民間航空機関)のCO2排出基準をクリアする。
これまでに11機の確定発注を獲得しており、コミットメントを含めると5社29機。2025年に就航予定で、シンガポール航空(SIA/SQ)が世界で初めてA350Fを運航する航空会社になる見込み。
A350F
・シンガポール航空、A350F貨物機を7機発注へ 25年から747-400F置き換え(21年12月15日)
・CMA CGMエアカーゴ、A350Fを4機発注(21年11月21日)
・ALC、エアバス機111機発注へ A350F貨物機も(21年11月16日)
・エアバス、A350貨物型開発へ 25年就航視野(21年7月31日)