スカイネットアジア航空(ソラシド エア、SNJ)は7月31日、オペレーティングリースで調達したボーイング737-800型機(登録番号JA804X)を、新設の特定目的会社(SPC)を通じたリース契約に変更し、同機を実質的に自社保有することになったと発表した。
現在為替が急激な円安傾向にあることから、外貨建てリース料の増加解消と、リース形態の変更によるキャッシュフローの改善などを狙ったもの。
リース元であるゼネラル・エレクトリック社の航空機リースと金融を扱うGEキャピタル・アビエーション(GECAS)から機材を買い取った後に、国内に新規設立したSPC「マンゴーファイナンス」へ転売。SNJは同社から改めてリースを受けることで実質自社保有化した。同機は昨年1月から就航している。
SPCに対するシンジケートローン(協調融資)は、日本政策投資銀行と九州地区の地方銀行5行により組成。参画する地銀は、SNJの就航先を代表する宮崎銀行、宮崎太陽銀行、大分銀行、肥後銀行、鹿児島銀行の5行で、国内の航空会社を対象とした本格的な機材の資金繰りに、地銀が中心的に参画する初めてのケースとなった。
SNJは2013年3月期決算でユニットコストが同社初の8円台となる8.95円となり、会社設立以来の累積損失を解消。6期連続で黒字決算を達成した。SNJでは、今回の取り組みが九州地域内での資金環流につながるとしている。
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