北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は12月26日、23年前の就航当初から運航してきたサーブ340B型機のうち、最後まで残った2号機(登録記号JA02HC)による定期便の最終運航を終えた。当初は釧路から札幌の丘珠空港へ午後0時40分に到着するJL2862便がラストフライトになる予定だったが、降雪の影響で函館を午前9時5分に出発した丘珠行きJL2740便が最終便となり、午前9時41分に到着した。2号機の退役で、国内の航空会社が運航する同型機はすべて姿を消す。
当初予定していた26日の運航スケジュールは2往復4便。丘珠を定刻午前7時35分発の函館行きJL2741便を皮切りに、函館午前8時45分発の丘珠行きJL2740便、丘珠午前10時35分発の釧路行きJL2863便に投入し、釧路午前11時50分発の丘珠行きJL2862便が最終便となる予定だった。
降雪の影響で、26日は函館行きJL2741便と折り返しの丘珠行きJL2740便のみの運航となった。乗客数はJL2741便が35人、JL2740便が満席の36人で、2便とも座席を使用しない幼児はいなかった。丘珠では発着ともに2番スポット(駐機場)を使用し、定期便最終となるJL2740便の到着時は、HACの武村栄治社長と社員が横断幕を手に出迎えた。
サーブ340Bは、HACが1998年に就航した当時から運航してきた機材で、全3機のうち3号機が2020年12月29日に退役済み。初号機は今年9月6日にラストフライトを迎え、2号機が最後まで残った。1998年5月に就航した2号機は、2016年に3機の中で最初に鶴丸塗装に塗り替えられた。後継のATR製ATR42-600型機も3機導入し、11月に機材更新が完了した。座席数はサーブ340Bが1クラス36席で、ATR42-600は同48席で約3割増えた。
定期便の運航終了後は、翌27日に売却整備を行う鹿児島空港までチャーターフライトを実施する。丘珠から鹿児島までは約8時間のフライトで、途中三沢空港と中部空港(セントレア)を経由しながら日本列島を南下する。
*写真は12枚(運航実績は写真下に記載)。
12/26の運航実績(定刻/実績)
JL2741 札幌丘珠(07:35/07:42)→函館(08:15/08:23)
JL2740 函館(08:45/09:05)→札幌丘珠(09:25/09:41)
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