エアバス, エアライン, 機体 — 2021年12月12日 13:23 JST

金の鶴丸A350最終日、羽田出発前に式典　JALアスリート社員の加納・戸邉両選手が見送り

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　日本航空（JAL/JL、9201）は12月12日、垂直尾翼に描かれた鶴丸ロゴが金色になった「みんなのJAL2020ジェット」の3号機（エアバスA350-900型機、登録記号JA06XJ）が、特別塗装機としての最終運航日を迎えたことから羽田空港で記念式典を開き、東京オリンピックに出場したアスリート社員で、フェンシング男子エペ団体金メダリストの加納虹輝選手と、男子陸上走高跳の戸邉直人選手が乗客に感謝の気持ちを伝えた。那覇発羽田行きJL912便が最終便となる。

＊那覇発羽田行き最終便の記事はこちら。

羽田空港を出発する「みんなのJAL2020ジェット」3号機による那覇行きJL913便を横断幕を手に見送るJALアスリート社員と戸邉直人選手と加納虹輝選手ら＝21年12月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　3号機はJAL機で初めて垂直尾翼の鶴丸を金色に変更し、機体全体に選手を描いたデカールを貼った。機体に描かれた選手は、左側が前方から萱和磨（体操）、村上茉愛（体操）、橋本大輝（体操）、内村航平（体操）、錦織圭（テニス）、畑岡奈紗（ゴルフ）、羽根田卓也（カヌー）、植草歩（空手）、香西宏昭（車いすバスケットボール）、右側は前方から加納虹輝（フェンシング）、北口榛花（陸上競技）、戸邉直人（陸上競技）、阿部詩（柔道）、阿部一二三（柔道）、大野将平（柔道）、上地結衣（車いすテニス）の各選手で、初便は開幕目前の7月20日の羽田発札幌（新千歳）行きJL515便となった。

　最終日の12日は、乗客97人（幼児2人含む）を乗せて午前10時56分に羽田の9番スポットから出発した那覇行きJL913便と、折り返しで那覇の23番スポットを午後3時15分発予定の羽田行きJL912便に3号機を投入。146日間の運航を終える。

羽田空港で「みんなのJAL2020ジェット」3号機による那覇行きJL913便の出発前にあいさつするJALアスリート社員の加納虹輝選手（左）と戸邉直人選手＝21年12月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　羽田でJL913便の出発前に開かれた記念式典で、加納選手は金メダルを披露。「皆様が応援してくださったおかげで、団体戦で念願の金メダルを獲得できました。3号機のラストデイで寂しい気持ちですが、ぜひ快適な空の旅をお楽しみください」とあいさつした。戸邉選手は「大会延期やトレーニング中断を経て挑戦した経験は、今後の人生の糧になると思います。3年後のパリオリンピックにも出場し、金の鶴丸のように輝けるようがんばります」と誓った。

　JALでは選手の応援だけでなく、3号機や同時に登場した金色のトーイングトラクターと貨物コンテナにより、新型コロナで暗い気持ちになりがちな全国の人たちが明るい気持ちになるきっかけになって欲しいとの思いを込めた。トーイングトラクターとコンテナも3号機の運航終了とともにラッピングを終え、年内には一部の寒冷地を除き通常塗装に戻す。

＊最終便の記事はこちら。
＊写真は14枚。