全日本空輸(ANA/NH)は12月9日、同社のボーイング787型機では初めて米GE製エンジンを搭載し、客室を刷新した787-9の国内線新仕様機(登録記号JA936A)を就航させた。初便は羽田発那覇行きNH477便で、乗客109人(幼児2人含む)を乗せ、羽田の61番スポットを午後3時26分に出発した。
座席数は2クラス375席(プレミアムクラス28席、普通席347席)で、コンフィグ(客室仕様)は「78G」。従来の787-9の国内線機材は2クラス395席(プレミアムクラス18席、普通席377席)で、プレミアムクラスが10席増えた。個人用モニターを全席に設け、各席に電源コンセントと充電用USB端子を備える。
プレミアムクラスは2-2-2席の1列6席配列で、サフラン・シート・US(旧ゾディアック・シート・US)製シートを採用。表面を現行の革張りから布地に変更することで、滑りにくくした。個人用モニターは、ANAの国内線用中大型機では最大クラスとなる15.6インチのタッチパネル式のものを採用した。
大型テーブルはノートパソコンや機内食のトレーを置いたまま離席できるよう、90度回転する機構を採用。座席間には固定式大型ディバイダー(間仕切り)を設置し、プライバシーを確保した。
普通席は3-3-3席の1列9席配列で、自動車用シートを手掛けるトヨタ紡織製。個人用モニターは国内線普通席最大となる13.3インチの薄型タイプを採用した。背もたれのフレーム形状を最適化したり、座面を低くすることで、大柄な人から小柄な人まで、どのような体格の人が座ってもフィットするようにした。テーブルのカップホルダーはクローバー型にすることで、紙コップを取り出しやすくした。
787-9初の国内線新仕様機となったJA936Aは9月13日に受領し、10月13日に羽田へ到着。エンジンはANAの787では初めてGE製GEnx-1Bを採用した。10年前の2011年11月に就航した初号機(787-8、JA801A)以来、これまでANAは英ロールス・ロイス製トレント1000(Trent 1000)を採用してきたが、リスク分散のためGE製も導入した。
初便の羽田発那覇行きNH477便は61番スポットから出発後、D滑走路(RWY05)から午後3時44分に離陸。午後6時8分に那覇へ到着した。
関連リンク
全日本空輸
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写真特集・ANA 787-9国内線新仕様機
プレミアムクラス編 15.6インチ大画面と落ち着いた客室(22年1月4日)
普通席編 フィット感追求した全席画面・電源付きシート(22年1月4日)
787-9国内線新仕様機の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・ANA 787-9 国内線新仕様機の機内公開【JA936A】
機内公開
・ANA、787国内線新仕様機12/9就航 全席モニター付き、初のGEエンジン(21年12月8日)
羽田に到着
・ANA、初のGEエンジン787が羽田到着 国内線新仕様787-9(21年10月13日)
エバレット製最後のJA937Aも同一仕様
・ANA、エバレット製最後の787羽田到着 GEエンジン機(21年11月9日)