国土交通省が日本へ到着する国際線の新規予約停止を航空会社に要請後、撤回したことを受け、日本航空(JAL/JL、9201)など航空各社は12月4日から予約を順次再開している。
国交省航空局(JCAB)は3日、日本の航空会社については4日午前0時から受付が再開されると発表。JALは4日から販売を一部再開したと発表した。グループのLCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)、スプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)も4日から再開している。全日本空輸(ANA/NH)もウェブサイトで日本到着便の予約が可能な状態になっている。
一方で、政府は入国者数の上限を従来の1日当たり5000人から3500人に引き下げた状態を維持している。このため、入国者数に余裕がある日や外国人の既存予約分などに限られる見通しで、各社では制限数に達した場合は予約を停止する可能性があるとしている。
新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」の感染拡大を受け、政府は11月29日に水際対策を強化すると発表。国交省も同日、この一環で航空各社に日本到着便の新規予約を12月1日から31日まで停止するよう要請したが、世論の反発が高まったことがあり撤回した。国交省が官邸などに事後報告で航空各社へ要請したとされているが、関係者からは「官邸にはしごを外されたのではないか」と国交省独断説に疑問を投げかける声も出ている。
関連リンク
新型コロナウイルス感染症対策について(首相官邸)
国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について(外務省)
水際対策に係る新たな措置について(厚生労働省)
国土交通省
日本航空
全日本空輸
・国際線の予約停止撤回 帰国需要に対応、入国者数上限は維持(21年12月2日)
・ 航空各社の国際線、日本到着便の新規予約停止 12月末まで(21年12月1日)
・入国者総数も抑制 オミクロン株で外国人の新規入国停止(21年11月30日)