全日本空輸(ANA/NH)は9月18日、総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」によるチャーターフライトを、成田-札幌(新千歳)間で実施した。出発地と到着地が異なるA380のチャーターを同社が実施するのは初めて。新千歳空港にANAのA380が姿を見せたのは2019年5月以来およそ2年3カ月ぶりで、前回はパイロットの慣熟などを目的としたものだったことから、乗客を乗せての飛来は初となった。
チャーターは2泊3日で、ANAのマイル制度「ANAマイレージクラブ(AMC)」会員が対象の抽選販売。乗客115人(幼児なし)と乗員20人(パイロット2人、客室乗務員18人)を乗せ、札幌(新千歳)行きNH2021便として成田空港の428番スポットを午前11時28分に出発し、A滑走路(RWY16R)を同51分に離陸した。機材は青色の初号機(登録記号JA381A)が使用された。
成田を離陸後は九十九里沖で右旋回して東日本を北上し、岩手県から太平洋に抜けて大樹町、帯広空港上空を経て南富良野町付近で左旋回。北太平洋に出てから新千歳空港のA滑走路(RWY01L)へ午後1時25分に着陸し、同31分に27番スポットへ到着した。
旅費の基本代金はホテルを1人1室利用の場合、ファーストクラスが34万8000円、ビジネスクラス窓側が23万4000円、同通路側が22万4000円、プレミアムエコノミー窓側が11万1800円、同通路側が10万1800円、エコノミークラス窓側10万6800円、同窓側翼上が9万9800円、同通路側が9万1800円だった。
また、19日には新千歳発着の遊覧飛行を別途開催。飛行時間は約1時間30分を予定している。
ANAのA380の座席数は4クラス520席で、ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席。就航日は初号機が2019年5月24日、2号機は同年6月18日となっている。新千歳空港には、就航直前の同年5月18日に慣熟飛行で初号機が初めて飛来し、2号機(JA382A)も同月31日に初飛来して運航開始に備えた。
A380による成田発着のチャーターは2020年8月22日に初開催。抽選倍率は150倍を記録した。その後も成田や関西空港、中部空港(セントレア)でも遊覧を実施したが、出発地と到着地が異なるチャーターは今回が初めてとなった。第2弾は今月24日から成田-那覇間、第3弾は10月30日から成田-下地島間で、いずれも今回と同じく2泊3日で実施を予定している。
*新千歳発着の遊覧飛行はこちら。
*写真は11枚。
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ANA FLYING HONUチャーターフライト 北海道2泊3日
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