スターフライヤー(SFJ/7G、9206)が運航していたエアバスA320型機の8号機(登録記号JA08MC)が7月に日本を離れ、米アリゾナ州ツーソンへ到着した。2012年に初めて自社購入機として導入した機体で、翌2013年の就航を念頭に計画していた北九州-グアム線に投入するため、洋上を長時間飛行する際に必要な航空当局の承認「ETOPS(イートップス)」を初めて取得するなど、同社初の取り組みも多く、社員にとっては思い出深い機体だった。
同社の本社がある北九州空港から経由地の女満別空港まで、フェリーフライトを担当した齊藤九五機長にとって、副操縦士昇格から間もない時期にやってきた8号機は、共に歩んだ思い出深い機体だった。航空会社は採用が厳しい状況だが、将来どのような人にスターフライヤーのパイロットを目指して欲しいかも、8号機の思い出とともに聞いた。
—記事の概要—
・初の購入機
・「やる気がある人を大事にしてくれる」
初の購入機
8号機はその後、2014年にセール・アンド・リースバックでリース契約に切り替えたため、期間満了による退役となった。初便は2012年12月22日の北九州発釜山行き7G301便で、最後の商業運航は今年4月19日の羽田発北九州行き7G87便だった。同社ではこれまで、リース契約が満了になると本社のある北九州空港で機体を返却していたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で外国籍のパイロットが入国が難しくなり、自社で米国まで空輸することになった。
7月27日のフェリーフライトは、社員の希望で8号機の登録記号「JA08MC」にちなみ、「サンキューゼロハチ」から7G3908便という便名が付けられた。北九州空港を出発後、女満別空港、アンカレッジを経て、最終目的地のツーソンへ向かった。
女満別までは齊藤機長(PIC、左席)と
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