機内食用の牛肉上カルビ、クラファンで提供　ゲートグルメが冷凍肉や調理品

　豪州産の牛肉上カルビはいかが？　成田や羽田などで機内食を製造するゲートグルメジャパンは、機内食で使用予定だった牛肉の廃棄を避けようとクラウドファンディングを始めた。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響前に仕入れた牛肉で、冷凍のまま発送する返礼品のほか、低温真空調理を施してポートワインソースなどをセットにした調理済みのものも用意する。

ゲートグルメがクラウドファンディングの返礼品として用意する冷凍の豪州産牛肉上カルビ 1.5キロ（同社提供）

1パックにブロック8個入りで提供する豪州産牛肉上カルビ（ゲートグルメ提供）

　ゲートグルメジャパンでは、これまでに航空各社へ納入予定だった冷凍のホットサンドを返礼品とするクラウドファンディングを2回実施。機内食を必要とする国際線の需要回復は、IATA（国際航空運送協会）の予測で2024年ごろになる見込みで、コロナ前に仕入れた冷凍牛肉の賞味期限が近づいていることから、3回目のクラファン開催を決めた。

　返礼品は2種類で、いずれも豪州産牛肉の上カルビ。1つ目は冷凍1.5キロパックのハラル対応品で、支援額は1つ5000円。1パックの中に8個のブロックが入っており、賞味期限がもっとも早いものは10月6日となる。同社は調理例として焼き肉を提案している。発送は9月の予定で、クール便（冷凍）で送付する。

　2つ目は調理済み牛上カルビとソースのセットで、支援額は1セット3500円。低温真空調理を施した牛上カルビが600グラム、ポートワインソースとディアブルソースを80グラムずつで1セットとなる。約85度のお湯で15分湯煎すると食べられるようになっており、同社によると低温真空調理により、しっとりと柔らかな食感だという。発送は9月の予定で、クール便（冷蔵）で送付する。出荷時点での賞味期限は9日間。

冷蔵の豪州産牛肉上カルビとポートワインソースの盛り付け例（同社提供）

冷蔵の豪州産牛肉上カルビとディアブルソースの盛り付け例（同社提供）

　クラファンのプラットフォーム「CAMPFIRE」を利用。目標金額は550万円に設定し、8月3日午前10時30分の時点で、133人から62万5720円の支援があった。クラファンの性質上、15日のプロジェクト終了後に支援者の情報が判明するため、終了後から9月末までに順次発送する。受取日の指定はできないが、時間指定はできるという。

　ゲートグルメジャパンは、ゲートグループ（スイス・チューリッヒ）の日本法人。成田と羽田、広島の3空港で、タイ国際航空（THA/TG）など海外の航空会社向けに機内食を製造している。グループ全体では60カ国に200カ所以上の専用機内食工場を持ち、年間7億人の乗客に機内食を提供している。

関連リンク
機内食で使用予定だった大量の牛肉を廃棄から救いたい（CAMPFIRE）
Gate Gourmet（Gate Group）

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