ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は6月29日、社員の一時金(ボーナス)を今年度は夏冬とも支給を見送ることで労働組合と合意した。ANAが年間を通してボーナスをゼロとするのは、記録が残る1962(昭和37)年以降では初めて。
ANAは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による業績悪化に伴い、2020年度のボーナスは夏が1カ月分、冬がゼロだった。今年度は年間を通じて支給を見送ることで人件費を圧縮し、固定費の抑制につなげる。
同日開かれたANAHDの株主総会で、片野坂真哉社長は「雇用は守るが賃金は我慢して欲しい」と社員との対話で理解を求めてきたことを株主に報告した。
関連リンク
全日本空輸
JALの一時金
・JAL、今夏の一時金0.3カ月分 緩和措置10万円継続(21年6月9日)
ANA
・片野坂社長「国内線は今年度末にコロナ前水準」ANAHD株主総会(21年6月29日)
・ANAの21年3月期、過去最大の最終赤字4046億円 今期は35億円黒字想定(21年4月30日)
・ANA、社員の年収3割減で労使合意 1月から月給5%カット(20年12月26日)