日本航空(JAL/JL、9201)は5月27日、国際線利用者に提供している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の無料補償サービス「JALコロナカバー」の期間を9月30日まで延長すると発表した。7月から補償対象も拡大し、医師や保健局から濃厚接触者と判定された場合や、発熱などの症状で検査や隔離を要請された場合、陽性判定前の隔離・宿泊費用を負担する。
コロナカバーは2020年12月にスタートし、当初は6月30日までの予定だった。期間中にJAL便名の国際線を利用する全員が対象で、最初の国際線区間の搭乗日から帰国までの最長31日間が補償対象になる。自動付与のため、事前登録は必要ない。
補償は渡航先で陽性と判定された場合に医療費と検査費、隔離費用が対象。今回追加された濃厚接触者と判定された場合の補償は、7月1日から対象になる。提携先のアリアンツトラベルがサービスを提供する。
また、JALは新型コロナの陰性証明などデジタル証明書アプリの実証実験を4月から始めている。現在はスイスの非営利組織「コモンズ・プロジェクト(The Commons Project)」が世界経済フォーラムとの連携で推進している「コモンパス(CommonPass)」、米Daon社が開発したアプリで米国内で航空会社が一部導入している「VeriFLY」が対象で、6月15日からはIATA(国際航空運送協会)が開発した「IATAトラベルパス(IATA Travel Pass)」の実証実験も始める。
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