マレーシア国営のマレーシア航空(MAS/MH)を傘下に持つマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は現地時間5月4日、総2階建ての超大型機エアバスA380型機を数カ月以内に退役させる意向を示した。ロイター通信が同日報じた。
マレーシア航空(MAS/MH)は6機のA380を保有しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により現在は運航を停止。ロイターによると、マレーシア航空の経営陣は「A380が将来の計画に合わない」と述べており、売却方法は検討中で、取締役会に提案書は提出されていないと報じている。
マレーシア航空のA380は2012年7月1日に就航し、最初の路線はクアラルンプール-ロンドン線だった。座席数は3クラス494席で、ファースト8席、ビジネス66席、エコノミー420席。メインデッキにファーストと350席のエコノミー、アッパーデッキにビジネスと70席のエコノミーを配置した。
エンジンはロールスロイス製Trent 900(トレント900)を採用。A380を運航する航空会社としては8番目だった。
新型コロナの影響により、A380を早期退役させる航空会社が相次いでいる。エールフランス航空(AFR/AF)やエティハド航空(ETD/EY)は全機退役済みで、ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)も全機が運航停止したまま退役させる見通し。
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マレーシア航空
マレーシア航空のA380
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A380の退役
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