ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日空商事は4月21日、退役した全日本空輸(ANA/NH)のボーイング767-300型機の操縦桿やスラストレバー、イベントなどで展示されたモックアップシートなどの抽選販売を27日から始めると発表した。ANAファンや航空ファン向けに企画した「ANAコレクターズグッズ」シリーズとして4回に分けて販売し、総額1000万円以上の売上を見込む。
27日から申込を受け付ける第1弾は、2015年に退役した767-300のコックピットで実際に使われていたスラストレバー。スラストレバーはエンジンの推力を制御するもので4機分を用意し、税込価格は1つ120万円となる。国土交通省航空局(JCAB)の登録記号JA8290、JA8291、JA8363、JA8368の4機から降ろされたもので、総飛行回数や総飛行時間が入ったプレート付き。
第2弾は5月11日に受付開始の操縦桿。2016年に退役した2機の767-300で使用していたもので、それぞれ機長が座るコックピット左席(PIC)用と、主に副操縦士が座る右席(COP)用を用意し、計4つ販売する。機体はJA8357とJA8360で、PIC用が80万円、COP用が75万円となり、総飛行回数などが記されたプレート付き。
第3弾は5月25日から受付開始のコックピットパネル。2016年に退役した767-300のもので、機能の詳細は保安上の理由で説明できないという。9つあり、1つ22万円。
第4弾は6月8日に受付開始のモックアップシート。実機に搭載していたものではないが、新シートのお披露目イベントなどで使ったもので、テーブルやヘッドレストなどは実機とほぼ同じ仕様だという。3種類用意し、国内線プレミアムクラスの2席タイプが60万円、777-300ER用の国際線プレミアムエコノミークラスの2席タイプが70万円、同エコノミークラス3席タイプが65万円となる。エコノミーのシートは、背もたれが倒れず座面が移動することでリクライニングする「FBS(フィックスド・バック・シェル)」タイプとなる。
全日空商事によると、今回初登場となるのがスラストレバーとコックピットパネルで、シートは2015年以来、操縦桿は2017年以来の販売になるという。部品を製品化する際、ボーイングの公式ショップ「ボーイングストア」に製作と加工を発注した。
抽選の当選者のみ、応募締切1週間後の火曜日にメールで連絡する。
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