エアバスは現地時間4月1日、カナダ政府から空軍が運用する次期空中給油機の入札資格を得たと発表した。同社は中型機A330-200を基に開発した多目的空中給油・輸送機A330 MRTTを提案している。
カナダ空軍は、A310 MRTTをベースとするCC-150「ポラリス」を運用中。カナダ政府は後継機として、戦略的タンカー輸送能力(STTC: Strategic Tanker Transport Capability)プロジェクトを進めており、空中給油に加えて戦略輸送や航空医療など幅広い任務を遂行できる多目的機の導入を目指す。
カナダ政府の発表によると、機体の引き渡しが2022-23年、初期運用能力(Initial Operational Capability)の獲得が2028-29年で、最終運用能力(Final Operational Capability)の獲得は2030-31年を計画している。予算は10億カナダドルから49億9000万カナダドルの間を見込む。
また、カナダ政府は同国経済への貢献も求めている。エアバスによると、カナダ国内で3800人の従業員を擁し、航空部門で2万3000人以上の間接雇用を支え、9つの州の665以上のサプライヤーから18億カナダドル規模の調達を実施しているという。
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