伊丹空港へ初飛来した日本航空(JAL/JL、9201)のエアバスA350-900型機(登録記号JA05XJ)が3月12日午後、就航前のフィットチェックを終えて羽田空港へ戻った。
フィットチェックは、PBB(搭乗橋)や貨物の搭降載車両、機内食の積込車両などを機体に正しく付けられるかなどを検証する作業で、就航前に実施するもの。A350は11日に初めて伊丹へ飛来し、14番スポット(駐機場)などで検証。12日は、羽田便などが使用することが多い18番スポットで検証した。フィットチェックでは、機内食搭載車を右側前方2番目「R2」ドアに付け、係員がドアの開閉を何度も行っていた。
フィットチェック終了後はJL4562便として午後0時57分に同スポットを出発し、羽田には午後2時1分に戻った。
JALはボーイング777型機の後継機として、A350 XWBを選定。2019年9月1日に就航した標準型のA350-900は主に国内線用777-200の、2023年度以降に導入を計画する長胴型のA350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となる。
A350の座席数は3クラス369席(ファースト12席、クラスJ 94席、普通席263席)で、繁忙期の羽田-那覇線などには、普通席が多い3クラス391席仕様機(ファースト12席、クラスJ 56席、普通席323席)を投入する(関連記事)。
国内線で置き換え対象となる777-200は3クラス375席(ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席)で、長胴型の777-300は2クラス500席(クラスJ 78席、普通席422席)。いずれも米プラット&ホイットニー製PW4000エンジンを搭載しており、米国で発生した同型エンジンのトラブルにより、国土交通省が運航停止を指示している。一方、国際線用777はGE製GE90を採用しているため、運航停止の対象外となる。
JALはこれまでにA350-900を8機受領済み。2021年度は7機導入予定で、年度内に15機体制になる見込み。777の後継機としてA350を導入しているため、伊丹は当初より就航予定の空港だが、777-200と777-300が運航停止となっていることから、伊丹路線へのA350投入が早まるものとみられる。
*写真は16枚。
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