ボーイング, 官公庁, 機体 — 2021年3月3日 22:50 JST

英BAE、米空軍F-15向け電子戦システムEPAWSS生産開始

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 航空宇宙防衛大手の英BAEシステムズは現地時間3月2日、米空軍のF-15「イーグル」向けEPAWSS(Eagle Passive Active Warning Survivability System)の低率初期生産(LRIP)について、ボーイングから5800万米ドル(約60億円)の契約を受注したと発表した。EPAWSSは攻撃と防御双方の電子戦に対応し、F-15の作戦有効性と生存率を最大化させる。

LRIPが始まるEPAWSSのコンポーネント(BAEの資料から)

 EPAWSSは電子戦及び電子防御システムで、過酷な任務時にもパイロットを保護し、空戦時の優位性維持に役立つ高度な電磁能力を提供する。オールデジタル方式のシステムで、マルチスペクトルセンサーと信号処理、マイクロエレクトロニクス、完全統合型レーダー警報、条件認識、地理位置情報、自己防衛機能などを組み合わせ、高度な機能を提供できるインテリジェントなアルゴリズムを備える。これにより、パイロットは戦闘空域内の脅威を監視し、ジャミングなどを実施できるという。

 一連の厳格な飛行試験や地上試験、集中的な技術実証が成功したことで、米空軍は低率初期生産を決定した。BAEシステムズは同プログラムの技術製造実証(EMD)期間を通じ、最新の地理位置情報や脅威特定能力といった段階的なアップデートをEPAWSSの飛行ソフトウェアに実施した。これにより、地上及び飛行試験で米空軍統合実証及び応用研究所(IDAL)で高密信号環境下で行われたHiTL(Hardware-in-the-Loop)試験でも、システムの性能向上につなげられた。

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