エアライン, ボーイング, 機体, 空港, 解説・コラム — 2021年2月16日 20:54 JST

エンジン不具合のJAL 777、那覇で修理終え羽田帰還 2カ月半ぶり

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 昨年12月4日に那覇空港を離陸直後、左エンジンに不具合が発生した日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング777-200型機(登録記号JA8978)が2月16日夜、羽田空港へ戻った。左エンジンのファンブレード2枚が破損したため、引き返した那覇で修理したため、羽田へ戻ったのは約2カ月半ぶりとなった。

約2カ月半ぶりに那覇から羽田へ戻ったJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JA8978は、米プラット&ホイットニー(PW)製エンジンPW4000シリーズのPW4074を左右に1基ずつ計2基搭載。2020年12月4日に羽田行きJL904便として那覇を午前11時34分に出発したが、離陸後に空港から北約100キロの地点を飛行中、左エンジンの不具合が見つかり同53分に緊急着陸を宣言し、午後1時26分に那覇へ戻った。乗客178人(幼児3人含む)と乗員11人の計189人が搭乗していたが、けがはなかった。

 国の運輸安全委員会(JTSB)が機体を調べたところ、左エンジンに22枚あるファンブレードのうち2枚に損傷が見つかった。2枚のうち16番ブレードは根元付近から、15番ブレードが中ほどから破損していた。国土交通省航空局(JCAB)は航空事故につながりかねない「重大インシデント」として認定し、同型エンジンの搭載機を運航するJALと全日本空輸(ANA/NH)に緊急点検を指示した。メーカーであるPWが実施する検査の間隔も、従来の半分にあたる飛行回数3250回ごとに短縮している。

 那覇で修理を終えたJA8978は、2月16日午後4時52分に那覇をJL4692便として出発。羽田には午後7時2分に到着した。乗客を乗せない貨物専用便として運航し、羽田に着くと貨物コンテナなどが機体から降ろされ、機体後方左側ドアにも地上支援車両が付けられていた。また、機体やエンジンを整備士たちが点検していた。

 JA8978は、合併前の日本エアシステム(JAS)が1997年に受領した機体で、合併後のJALでは国内線機材として運航。JALは777の後継機であるエアバスA350 XWBへの置き換えを進めており、国内線の777は2022年度末に全機退役する。

約2カ月半ぶりに那覇から羽田へ戻ったJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約2カ月半ぶりに羽田へ戻ったJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の誘導路を走行するJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約2カ月半ぶりに那覇から羽田へ戻ったJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

機体後方左側ドアにも地上支援車両が横付けされたJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇から羽田へ到着し貨物コンテナを降ろすJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇から羽田へ到着した JA8978のエンジンを点検するJALの整備士=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇から羽田へ到着し積荷を降ろすJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約2カ月半ぶりに那覇から羽田へ戻ったJALの777-200 JA8978=21年2月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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