インドネシアの国家運輸安全委員会(NTSC)は現地時間1月10日、ジャカルタ北方のサウザンド諸島(セリブ諸島)で9日に消息を絶ったスリウィジャヤ航空のジャカルタ発ポンティアナック行きSJ182便(ボーイング737-500型機、登録記号PK-CLC)について、同便は当時高度2万9000フィート(約8839メートル)まで上昇することが許可されていたことを明らかにした。また、レーダーから機影が消えるまでの時間は数秒以内だったという。
*墜落認定。続報はこちら。
NTSCによると、ジャカルタ周辺の進入管制を担うジャカルタ・アプローチの管制官は、SJ182便がジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港を離陸後、予定していた方位75度(東北東)ではなく、北西に向かっていたのを午後2時40分に確認したが、その後レーダーから数秒以内に機影が消えたという。
SJ182便はジャカルタを午後1時40分に出発予定だったが、現地報道によると悪天候で遅れた。航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、午後2時36分に離陸し、サウザンド諸島上空で同40分に高度1万900フィート(約3322メートル)を記録後、同時刻に高度250フィート(約76メートル)まで急速に高度を落としており、墜落したとみられる。10日の現地報道では、機体の破片が引き上げられた様子が伝えられている。
SJ182便の乗客は、NTSCの発表によると乗客は50人で大人40人と子供7人、幼児3人。乗員はパイロット2人と客室乗務員4人の合わせて6人で、このほかに非番の乗員6人が乗っており、乗客乗員は座席を使わない幼児3人を含めて計62人だった。
事故機のPK-CLCは、1994年5月に米コンチネンタル航空(現ユナイテッド航空)に納入された機体(N27610)で、スリウィジャヤ航空には2012年に引き渡された。同航空での座席数は2クラス120席(ビジネス8席、エコノミー112席)だった。
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Sriwijaya Air
SJ182便関連
・インドネシア当局、SJ182便の墜落認定 遺体も収容(21年1月10日 23:25)
・スリウィジャヤ航空SJ182便、レーダーから数秒で消える 国家運輸安全委員会(21年1月10日 17:18)
【お知らせ】
乗客数についてNTSCは10日の発表で、大人の数を43人としていましたが、スリウィジャヤ航空が9日に発表していた40人で確定したため、本文中の乗客数を50人、乗客乗員数を62人に変更しました。(21年1月10日 23:29 JST)