全日本空輸(ANA/NH)は12月12日、エアバスA380型機を活用した成田空港発着のチャーター便を運航した。「アーリークリスマスフライト」として、クリスマスを意識した機内食や夜景鑑賞など、少し早いクリスマスのイベントとして約3時間半のフライトを用意した。
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12日のフライトは、2機あるA380のうち、エメラルドグリーンの2号機(登録記号JA382A)を使用。ホノルル線限定のスペシャルドリンク「モヒート」や「パインアップルジュース」を用意し、ファーストクラスとビジネスクラスでは、ビールやワイン、シャンパンなどのアルコールも提供した。
便名はNH2030便で、成田を午後4時11分に出発し、A滑走路(RWY34L)から同30分に離陸。富士山や愛知県の三河湾、高知県の足摺岬、鹿児島、熊本県の阿蘇山、瀬戸内海、北アルプス、新潟県、茨城県を経て午後8時14分に成田へ戻った。
ANAのスタッフなど関係者を除いた乗客は287人(幼児6人含む)で、ANAによると倍率は約35倍。100倍を超えていた開始当初より落ち着きはみられたが、ファーストクラスとビジネスクラス、プレミアムエコノミーは50倍を超えたという。パイロット3人と客室乗務員20人が乗務した。
ANAのA380の座席数は4クラス520席で、ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席。クラス別の乗客数は、ファーストが7人、ビジネスが52人、プレミアムエコノミーが48人(幼児2人含む)、エコノミーが180人(同4人)だった。
旅行代金はファーストクラスが10万円、ビジネスクラスが窓側6万1000円、通路側5万6000円、プレミアムエコノミーが窓側4万3000円、通路側3万8000円、エコノミークラスが窓側3万8000円、窓側(翼上席)3万6000円、通路側3万3000円だった。
ANAのA380は「空飛ぶウミガメ」の意味を持つ「フライング・ホヌ」と名付けられ、同社を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は3機発注。全機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施しており、初号機(JA381A)が青(ANAブルー)、2号機(JA382A)が深緑(エメラルドグリーン)、3号機(JA383A)がオレンジ(サンセットオレンジ)と1機ごとに色が異なる。機首の表情も、正面を見る初号機、ほほ笑む2号機、まつげを描いた3号機と違いがある。
ANAHDは新型コロナの影響を受け、4月に予定していた3号機の受領を半年遅らせ、10月30日に書類上は引き渡されたが、現在も仏トゥールーズに保管されており、日本へフェリーする時期や就航日は決まっていない。
2号機は2019年6月19日に就航し、同年7月1日からは週10往復体制で運航していた。3機すべてがそろった際には、週14往復(1日2往復)の成田-ホノルル線全便をA380で運航する予定だった。
航空機は飛行しない期間が90日を超えた場合、機体をジャッキアップして主脚などを整備するなど、通常よりも作業項目が増えて費用がかさむ。このため、90日以内に乗客を乗せずにフライトすることがあり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で運休しているA380の場合、2号機を6月22日、初号機を翌23日に乗客を乗せないフライトを成田発着で行った。
その後、8月22日に初号機、9月20日に2号機を使い、成田発着の遊覧飛行を実施しており、11月15日には従来約1時間30分だったフライトを2倍の約3時間に拡大し、軽食も用意して3回目を実施している。
今後は今月19日に札幌や大阪などから参加可能な宿泊付きのパッケージツアーを実施。2021年1月1日には、成田発着の初日の出フライトにA380を投入する。
*写真15枚と4K動画1本。
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