エアライン, 企業, 空港 — 2020年9月11日 20:58 JST

鹿児島空港、メッセージボードで旅客に勇気 JAC整備士がイラスト描く

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 鹿児島空港は復便傾向がみられるものの、現在も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により多くの便が運休・減便となっている。空港内には、旅客や航空関係者を勇気付けるイラストとメッセージボードを7月から設置。日本航空(JAL/JL、9201)グループで、同空港を拠点とする日本エアコミューター(JAC/JC)のパイロットらが中心に立ち上げ、航空各社らが参加するプロジェクトによるもので、ボードに描かれたイラストはJACの整備士が担当した。

鹿児島空港の「あの日の空をもう一度」プロジェクトで掲出するメッセージボード(JAL提供)

鹿児島空港の「あの日の空をもう一度」プロジェクトで掲出するメッセージボードにデザインされたモザイクアート(JAL提供)

鹿児島空港の「あの日の空をもう一度」プロジェクトで掲出するメッセージボードにデザインされたモザイクアート(JAL提供)

 「あの日の空をもう一度」プロジェクトは、新型コロナにより多くの便が運休となっていた5月下旬に立ち上げた。プロジェクトにはJACとJALのほか、全日本空輸(ANA/NH)とスカイマーク(SKY/BC)、ソラシドエア(SNJ/6J)、フジドリームエアランズ(FDA/JH)、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の国内線を就航する航空各社と、空港バスの運行や空港での地上支援業務を請け負う南国交通(鹿児島市)、空港ビルを運営する鹿児島空港ビルディング(鹿児島・霧島市)も参加している。

 7月22日から掲出しているメッセージボードには、JAC整備士の草野文雄さんが描いたイラストをデザイン。絵を描くことが趣味の草野さんは、みんなで一丸となれば難局を乗り越えられるとの思いでイラストを描いたという。

 そのほか、メッセージボードにはキャッチコピー「あの日の空をもう一度、みんなの笑顔に会うために」もデザイン。文字は空港内で働く約1000人のスタッフの名前を使い、モザイクアートで仕上げた。コピーのデザインは、JAC整備士の楠田千佳さんら約10人のメンバーが担当した。

 プロジェクト発足当時、新型コロナの影響で空港からは利用客が消え、ターミナル内や駐機場も閑散としていたという。日常生活で不自由を強いられる旅客のほか、航空業界で働くスタッフには不安感や疲労が蓄積した。プロジェクトは旅客や航空業界を元気付けることを目的に立ちあがり、JACの整備士が中心となったメッセージボードは、復便しつつある鹿児島空港の旅客をきょうも出迎える。

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