成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は8月27日、エプロン(駐機場)を走行する航空機などを管理する「ランプコントロール」について、新しいランプタワーへ移転し、新タワーを9月10日午前6時から供用を開始すると発表した。現在使用している旧管制塔は、老朽化により撤去する。
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新しいランプタワー「ランプセントラルタワー」は高さ約60メートル。5階建てで、エプロンを走行する航空機の誘導や、駐機スポットの割り当て、飛行場面の管理などを担うコントロール室のほか、研修室やブリーフィングルームなどが入居する。塔体のほか1階と2階を耐震構造とし、3階以上を免震構造にした。
成田空港では航空機の地上移動業務を、国土交通省航空局(JCAB)とNAAが役割を分担している。NAAが担うランプコントロールは国内で唯一、駐機施設にある航空機や車両の動きを専門に管理。出発する航空機のプッシュバックのほか、航空機や車両に走行を許可・指示する。これによりJCABの管制官は、誘導路上の管制に集中できる。
現在のランプコントロールは、1978年の開港時に使用していた旧管制塔にある「ランプ中央運用室」で進められている。JCABの管制機能は1993年に、旧管制塔から現在の新管制塔へ移転。NAAのランプ中央運用室は、それまでの旧管制塔13階から、1995年3月に現在の16階に移転した。
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成田国際空港
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