ルフトハンザ・テクニークは現地時間8月20日、エアバスA350 XWBのビジネスジェット仕様機「ACJ350-900」3機のうち、最初の機体(機体番号10+03)をドイツ空軍(Luftwaffe)に引き渡したと発表した。A350では世界初の政府専用機で、民間の航空会社が運航しない初のA350となる。
新型コロナウイルスの影響で、ハンブルクで開かれた式典は小規模なものにとどめ、アンネグレート・クランプ=カレンバウアー国防相らが出席した。今後数週間のうちに軍用機としての認証を受け、さまざまな試験飛行や乗員訓練などが予定されている。
民間機として登録記号D-AGAFで登録されたA350がルフトハンザ・テクニークへ到着したのは5月初旬。機内には執務室や会議室、多目的ラウンジなどが設けられ、同行者用の座席も備えている。製造中の残り2機(10+01、10+02)は2021年に政府専用機の内装が施され、暫定内装の10+03も改修されるという。
ACJ350-900はエアバスの旅客機をベースにしたビジネスジェット機「エアバス・コーポレート・ジェット」のA350-900版。ドイツ政府は2019年5月にエアバスへ3機発注し、ルフトハンザ・テクニークが政府専用機としての改修を手掛けている。
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