日本航空(JAL/JL、9201)は、中国から拡散した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で急減した旅行需要を喚起しようと、人との接触軽減などをコンセプトとする旅行の提案に力を入れている。リゾート地などで休暇の合間に働く「ワーケーション」や、伝統的な家屋の1棟貸し切りなど、旅先での時間の過ごし方を提案し、航空便の利用とセットで利用を呼びかけている。
JALはこのほど、新たな旅行のあり方を提案するウェブサイトを開設した。京都の町屋を借り切って過ごす旅や、奄美大島で伝統的な家屋に住むようにして過ごす旅、総合リゾート施設「星野リゾート」でのワーケーションなどを提案している。
新型コロナで国際線・国内線ともに航空需要が大きく減少しており、旅行需要の創出は航空業界共通の課題となっている。JALによると、旅行に出掛けたいものの、不安を抱えている人に対して、機内や空港だけでなく旅先でも安心して過ごせる旅を提案する狙いがあるという。
JALは3年前の2017年夏からワーケーションを社内で導入しており、旅行大手のJTBなどと共同で、ワーケーションの効果検証も行っている。
ワーケーション
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リモートトリップ
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