デルタ航空(DAL/DL)は8月に、アトランタ-羽田線を開設する。同路線は3月末で撤退した成田からの移管路線で、アトランタから4カ月ぶりの首都圏乗り入れとなる。既存のロサンゼルス-羽田線も再開し、8月の羽田路線は計画の7路線のうち4路線を運航。また同社の大隅ヴィクター日本支社長は、以遠権を活用した第三国路線について当面は運航せず、日米間の路線に注力する姿勢を示した。
8月から開設する羽田2路線は、いずれも週3往復運航となる。同社はシアトル-羽田線を3月から運航し、現在は週4往復運航している。デトロイト線は7月から本格的に開始し、現在は週3往復運航。8月から週4往復に増便する。
デルタ航空は冬ダイヤ最終日の3月28日に、成田空港から撤退。冬ダイヤでは米国から成田へ5路線を運航していたが、夏ダイヤが始まった翌29日からすべてを羽田へ移管する計画だった。移管後はロサンゼルスとミネアポリスの既存2路線を含め、羽田から7路線の運航を予定したが、中国本土から感染が拡大した新型コロナウイルスの影響により、新規路線の開設が延期となっていた。
同社は成田就航時、以遠権を活用した第三国路線を運航。香港や上海(浦東)、台北(桃園)、シンガポールなど、最大で10都市に乗り入れていたが、撤退直前はフィリピンのマニラ線のみ運航していた。
7月21日に都内のデルタ航空日本支社で会見した大隅支社長は、第三国路線について「現在の路線で対応する。羽田7路線のうち4路線が戻る」と述べ、新型コロナの状況を踏まえ、日米路線に注力するとした。
8月に運航する羽田路線は4路線のみで、移管路線のポートランドとホノルル、既存路線のミネアポリスの計3路線は、現地10月23日発まで運休。このほか、中部(セントレア)へのデトロイト線とホノルル線、ホノルル-関西線の3路線も、現地10月23日発まで運休となる。シアトル-関西線は夏季の季節運航便で、年内は運休する。
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