スカイマーク(SKY/BC)の佐山展生会長は5月18日夜、2021年度入社の新入社員採用について「見送り」ではなく「一旦中断」だとAviation Wireの取材に応じた。同社は16日付で就活生に対し、2021年度の採用を見送ると案内していた。現時点で採用の再開時期は明確になっていない。
スカイマークは自社養成パイロット訓練生、客室乗務員、事務系・技術系・ITスタッフの5職種を、いずれも正社員で募集していた。16日付の情報によると、新型コロナウイルスの感染拡大により、事業計画の見直しが必要になったことから、「当面採用活動は見送りせざるをえず、今年度選考予定の以下職種の募集については見送りさせて頂くことになりました」と、5職種の採用を「見送り」としていた。
佐山会長によると「18日の経営戦略会議で確認したところ、一旦中断だった」と説明。会社の意思決定と就活生向けの情報発信で、表現に開きが生じたようだ。「一旦中断」としたことで、航空需要の回復スピードによっては採用再開を検討すると受け取れるものの、18日時点で再開予定を明確に裏付けられるものはない。同社は18日付で、就活生向けの情報も「中断」に表現を改めた。
国内の航空会社による新卒採用では、全日本空輸(ANA/NH)をはじめとするANAグループが、5月8日に「採用活動の一時中断」を発表。再開時期については「今後の動向を慎重に見極めながら検討してまいります」と表現している。
Aviation Wireでは、5月18日午前8時59分に「スカイマーク、21年度採用中止 CAやパイロット、企画職」との見出しで、本件を報道。就活生向けに発信した「見送り」という表現を「一旦中断」の意味合いで受け取るのは、一般的な解釈として難しいと判断し、当該記事の修正や取消などは実施しない判断を下した。同記事には最新情報として、本記事へのリンクを設定した。
関連リンク
スカイマーク
・JALグループ、21年度採用中断 内定者は雇用へ、パイロットは継続(20年5月27日)
・スカイマーク、21年度採用中止 CAやパイロット、企画職(20年5月18日)
・9割運休のピンチをチャンスに JALのCA、iPadとZoomでテレワーク教育(20年5月18日)
・ANAグループ、21年度採用を一時中断 新型コロナ影響で(20年5月8日)
・IATA、国際線回復は2024年に 搭乗前検温など代替措置提案(20年5月14日)