ボーイング、無人実証機Loyal Wingmanロールアウト　初飛行は20年後半

　ボーイングが豪空軍と共同開発している無人実証機「Loyal Wingman（ロイヤル・ウイングマン）」の初号機がこのほどロールアウトした。今後は地上試験を開始し、今年後半に地上走行と初飛行を計画している。

ロールアウトしたボーイングの無人実証機Loyal Wingman（同社提供）

　ロイヤル・ウイングマンは、ボーイングと豪空軍が研究開発活動の一環で取り組む実証機開発プロジェクト。ボーイングが今後開発する無人機「エアパワー・チーミング・システム（Airpower Teaming System、ATS）」の生産課題などを検証する目的で開発されており、計3機の試作機を製作する。ボーイングにとって、米国以外の無人航空機への投資としては最大規模になる。

　豪州内4つの州で試作機の開発をサポート。ボーイングによると、同社史上最大規模の樹脂封入複合材を使って製造されているという。

　ATSは、全長が11.7メートル、航続距離は3700キロメートル以上。AI（人工知能）を活用し、ほかの有人機や無人機と連携しながら情報収集・警戒監視・偵察・電子戦などの任務を遂行する。開発には豪州の16社が参画しており、BAEシステムズ・オーストラリア、　RUAGオーストラリア、フェラ・エンジニアリング、AMEシステムズが含まれる。

関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン

・ボーイングと豪空軍、無人実証機の開発進む　Loyal Wingmanの胴体と降着装置結合（20年4月14日 ）
・ボーイング、豪州で防衛向け無人機　20年初飛行へ（19年2月28日）
・ボーイングと米海軍、MQ-25無人空中給油機の初飛行成功（19年9月23日）