長崎空港を拠点とするオリエンタルエアブリッジ(ORC/OC)は夏ダイヤ初日の3月29日、客室乗務員と整備士が新制服の着用を始めた。客室乗務員の新制服導入は8年ぶりで、3代目となった。
客室乗務員の新制服は、スカーフに五島列島の教会で見られるステンドグラスや大村桜をあしらうなど、地元長崎をテーマにデザイン。ORCの日野昭社長は、「長崎に来ていただいた方に、長崎らしさをお伝えできれば。整備士も帽子にサクラをあしらってみた」と、整備士の新制服も長崎らしさを打ち出した。
ORCは2機保有するボンバルディア(現デ・ハビランド・カナダ)DHC-8-Q200型機(1クラス39席)が就航から19年が経過。2017年10月29日開始の冬ダイヤからは、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)からDHC-8-Q400(1クラス74席)をリース導入しており、現在は2機が割り当てられている。
日野社長によると、Q400導入により、機内サービスでお茶を提供できるようになったことも、制服リニューアルにつながったという。「Q200ではお茶のサービスをしていなかったが、Q400が就航後はサービスが増えてきた分、今までの制服はカフスの部分が当たり、お茶をこぼしてしまうこともあった。新制服は機能面を非常に考慮し、着心地やコーポレートカラーの組み合わせを考え、かなり心を込めて作った」(日野社長)という。
29日からは1日4往復計画している長崎-対馬線のうち、1往復の機材をQ200からQ400に大型化。長崎空港では、午後0時5分発の対馬行きOC53便の乗客に、シールなどの記念品と客室乗務員の手書きイラストによる制服紹介のフライヤーが手渡された。
一方で、新制服のお披露目は中国から拡散した新型コロナウイルスの影響で、イベントを中止。日野社長は、「本来は新制服のお披露目と同時に、次のステップに進むことを皆様にアピールしたかった。3月に入り離島は3割くらい、離島以外のQ400路線は4割くらいお客様が減っているが、長崎から離島路線にこれまでの2倍のお客様を一度に運べるQ400が就航できたので、今後落ち着いてきたら離島との交流人口拡大に貢献したい」と抱負を語った。
新制服を着用した客室乗務員は、「ストレッチが効いているので、機内でも動きやすいと思います。スカーフの色が2種類あり、長崎の大村桜と五島のステンドグラスで、地域に密着したところも魅力だと思います」と話した。新制服の紹介とともに、初代とこれまでの2代目制服も披露された。
*写真は14枚。
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