厚生労働省は3月27日、シカゴから成田空港へ26日午後に到着した全日本空輸(ANA/NH)のNH11便の乗客に対し、同空港の検疫所が新型コロナウイルス(COVID-19)に関する検疫強化の対応をせず、通常の検疫で通過させたことを明らかにした。強化対象の便であったものの時差計算を誤り、対象外と誤認していたためだという。
検疫強化後は、14日の自宅待機や公共交通機関の利用禁止を要請。NH11便は26日午後1時49分に到着し、乗客112人と乗員16人のうち、検疫対象は76人だった。この便はシカゴを現地時間25日午前11時発が定刻で、日本時間では26日午前1時にあたる。検疫強化は日本時間26日午前0時から実施することになっていたが、時差計算を誤ったことが原因だった。
検疫所はANAから乗客名簿を取り寄せ、乗客と乗員に14日の自宅待機と公共交通機関の利用禁止を要請。健康状態を質問し、質問票を返送してもらうという。
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厚生労働省
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