日本航空(JAL/JL、9201)グループは3月13日、中国本土から感染が拡大した新型コロナウイルス(COVID-19)による需要減少により、国内線の一部減便を追加すると発表した。対象期間は20日から28日までの9日間で、60路線で計画値の20%にあたる1468便を減便し、約6万2000人に影響が出る見通し。また、16日から19日までの4日間、那覇発着の3路線で20便を追加減便する。
—記事の概要—
・那覇3路線で追加
・羽田-札幌最大5割減
那覇3路線で追加
16日から19日の4日間で追加する3路線は、いずれも日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)が運航する中部-那覇線(1日あたり4往復8便)と、那覇-宮古線(同9往復18便)、那覇-石垣線(同8往復16便)の3路線。中部線は3月17日と18日に1往復2便ずつ追加し、期間中は計6往復12便が減便となる。
那覇-宮古線は、3月16日から19日までの4日間いずれも1往復ずつ減便。3月17日はもう1往復減便し、1日7往復運航となる。那覇-石垣線16日から18日まで、1日1往復ずつ減便する。
羽田-札幌最大5割減
3月20日から28日までの期間で対象となるのは、羽田発着の幹線や地方路線のほか、伊丹や札幌(新千歳・丘珠)、福岡など地方発着路線など60路線。JALによると、代替手段を確保しやすい路線や予約率が低い便を考慮し、減便を決定したという。
羽田発着の伊丹(1日あたり15往復30便)と札幌(同16往復32便)、(同17往復34便)、那覇線(同12往復24便)のうち、期間内で最も減便が多いのは札幌線で、56往復112便が減便対象となる。期間中は25日と27日が8往復16便が減便となり、1日あたりの便数が半減する日もある。
伊丹線は61便を減便し、1日あたりの減便数では23日と25日の6往復12便減が最大となる。福岡線は68便が減便対象となり、1日あたりの減便数では24日の8往復16便減が最大。那覇線の減便は56便で、1日あたりの減便数では28日の5往復10便減が最大となる。
羽田発着の地方路線では、広島線(1日あたり8往復16便)の36便減便が目立った。広島線は25日と26日、28日の3日間は、1日3往復6便ずつを間引く。羽田発着は、幹線4路線と広島線を含め、旭川や青森、徳島、鹿児島など28路線が減便対象となる。
ジェイエア(JAR/XM)が運航する伊丹発着路線は、札幌や秋田、花巻、出雲など14路線が対象となる。関西-札幌線は、3月21日の1往復のみ減便する。札幌路線のうち、ジェイエアが運航する新千歳路線は、女満別と青森、花巻、仙台の4路線で減便。北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)のが運航する丘珠路線は、釧路と函館のほか、利尻線も対象となる。
中部発着は札幌と那覇の2路線が対象。福岡発着は那覇と松山、宮崎の3路線、鹿児島発着は屋久島と奄美大島、徳之島の3路線が、それぞれ対象となる。那覇発着は、宮古と石垣の離島2路線で減便となる。
関連リンク
新型コロナウイルス肺炎の影響に伴う一部路線の減便について(日本航空)
日本航空
羽田には多くの機体並ぶ
・新型コロナ大量運休でターミナル閑散、駐機場に並ぶ飛行機 羽田国際線、まもなく3タミに改称(20年3月12日)
航空券対応
・スカイマークなども対象期間延長 手数料なしで変更・払戻(20年3月6日)
・ANAとJAL、変更手数料無料の対象期間延長 国内・国際線とも(20年3月6日)
・JALとANA、国際線航空券も変更・払い戻し手数料無料 発券・搭乗日など条件、感染拡大で(20年3月2日)
国内線減便
・スターフライヤー、北九州線追加減便 13日から早朝や昼便(20年3月11日)
・ANA、国内線406便追加減便 13日から42路線928便影響(20年3月11日)
・JAL、国内線566便追加減便 12日から59路線1300便超影響(20年3月11日)
・スカイマーク、羽田-札幌など国内8路線減便 6000人影響(20年3月9日)
・ANA、国内線522便減便 13日から19日、25路線(20年3月7日)
・JAL、国内線684便減便 13日から19日まで、38路線影響(20年3月6日)
・JALとANA、国内線でも減便 ウイルス影響、羽田-福岡など38路線558便(20年3月4日)
ANAは国内線普通席でドリンク提供中止
・ANA、国内線普通席のドリンク提供中止 感染拡大で、毛布も(20年3月5日)
JAL国際線への影響
・JAL、成田-ホノルル追加減便 ソウル臨時便も(20年3月12日)
・JAL、シンガポールも減便 羽田・成田で10便(20年3月12日)
・JAL、羽田-北京線を成田発着に(20年3月11日)
・JAL、香港便を成田発着に ホノルルやデリー減便(20年3月10日)
・JAL、台湾・韓国便の運休・減便拡大(20年3月3日)
・JAL、中部-天津3月まで期間運休 感染拡大と検疫強化で(20年2月27日)
・JAL、台湾・韓国も減便 ウイルス影響広がる(20年2月18日)
・JAL、中国夜間駐機便を期間運休 中国滞在者の入国制限で(20年2月6日)
・ANAとJAL、中国一部運休・減便 3月まで(20年2月4日)
・JALの2月中国予約、10日間で25%キャンセル 3月は20%減(20年1月31日)
JAL客室乗務員感染も症状なし
・JALの客室乗務員、新型コロナ感染 隔離中で症状なし、シカゴ発JL009便乗務(20年3月9日)
ANA国際線への影響
・ANA、北京便を成田発着に 香港や中韓便の運休続く(20年3月10日)
・ANA、国際線運休・減便拡大 中韓台印9路線(20年3月7日)
・ANAの中国路線、関空発すべて運休 成田-上海も(20年2月25日)
・ANA、関西-杭州減便 3月は一時運休(20年2月20日)
・ANA、中国・香港便の運休さらに拡大 半数以下の週85往復に(20年2月13日)
・ANA、中国便の運休拡大 計画半減し週81往復に(20年2月6日)
・ANAの中国発2月予約、昨年の半分に 日本発も4割減(20年1月30日)
・ANA、成田-武漢線の欠航継続 3月1日まで(20年1月30日)
・武漢チャーター機、羽田2タミサテライト”貸切”で感染防ぐ 普段は国内線用(20年1月29日)
大手2社以外への影響
・スターフライヤー、国際線の運休延長 31日まで(20年3月12日)
・スターフライヤー、北九州線追加減便 13日から早朝や昼便(20年3月11日)
・スカイマーク、羽田-札幌など国内8路線減便 6000人影響(20年3月9日)
・ピーチ、ソウル・上海便の運休拡大 19日から台北復便も(20年3月6日)
・ジェットスター・ジャパン、関西-マニラ期間運休 新型コロナ影響、グループ便に振り替え(20年3月6日)
・ジェットスター・ジャパン、成田-札幌80便減便 国内線は無料変更・払い戻し(20年3月5日)
・春秋航空日本、天津運休 武漢・重慶・寧波に続き(20年3月3日)
・スターフライヤー、国際2路線期間運休 羽田-北九州は減便(20年3月4日)
・ジェットスター・ジャパン、一時運休継続 5月末まで、成田-台北も(20年3月3日)
・エアアジア・ジャパン、中部-台北一部運休(20年3月2日)
・ジェットスター航空、日本3路線減便 ウイルス影響、カンタス航空は香港3路線(20年2月21日)
・ジェットスター・ジャパン、成田-香港も一時運休(20年2月14日)
・ジェットスター・ジャパン、成田-上海一時運休 ウイルス拡大、3月再開へ(20年2月4日)
・ピーチ、国際全路線に影響拡大 羽田-台北など11路線一時運休、減便は4路線(20年2月27日)
・ピーチ、那覇-香港3月まで運休 関空は減便(20年2月12日)
・ピーチ、上海一時運休 関空・羽田、3月まで(20年2月5日)
海外の航空各社の運休
・デルタ航空、日本含む太平洋路線65%削減 欧州は影響拡大も(20年3月12日)
・ルフトハンザ、日本路線減便 感染拡大で(20年3月12日)
・スイス国際航空、日本路線減便 関空も(20年3月12日)
・オーストリア航空、成田便の再開延期 17日ウィーン発に(20年3月11日)
・カンタス航空、羽田のジャンボ小型化 9月までA330に(20年3月11日)
・カンタス航空のA380、8機運航停止 新型コロナ影響、9月まで(20年3月10日)
・キャセイ、日本7路線期間運休 新型コロナ、500便超に影響(20年3月9日)
・ユナイテッド航空、グアム4月末まで減便 成田・中部・関空発着(20年3月9日)
・ルフトハンザ、A380一時運航停止も グループ便最大半減検討(20年3月8日)
・ハワイアン航空、羽田-コナ期間運休 ホノルルも減便(20年3月7日)
・デルタ航空、日本6路線減便 羽田も対象、関空-シアトル期間運休(20年3月5日)
・シルクエアー、広島-シンガポール運休 3月26日に最終便(20年3月3日)
・ユナイテッド航空、成田3路線期間運休 羽田は通常運航(20年3月1日)
・シンガポール航空、日本6路線230便欠航 羽田は138便に拡大(20年2月26日)
・シンガポール航空、成田・羽田5月まで減便 感染拡大、全世界で688便影響(20年2月19日)
・キャセイ、新型コロナウイルスで大幅減便 日本路線も対象(20年2月10日)
入国規制
・中国・韓国から入国制限 到着は成田・関空のみ(20年3月5日)
・北京と上海、日本発渡航者を14日間隔離 出張困難に(20年3月4日)
・インド、日本人の未入国ビザ無効に 感染拡大防止で(20年3月3日)
各空港でも影響
・成田空港、免税店が臨時休業 飲食店など半数超が時短営業(20年3月11日)
・関空、国際線7割欠航 中韓便は95%に 9日から(20年3月10日)
・中部空港、3月は中国路線3路線 便数9割以上減(20年2月29日)
・成田空港、2月の中国旅客66.5%減 田村社長「全方面に影響懸念」(20年2月27日)
セントレアの検疫で感染者確認
・中部空港で感染者確認 ベトナム経由で帰国、入国前検疫で(20年3月4日)